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2007年12月16日

二足のわらじ

多くの企業では副業を禁止しているようですが、それはなぜでしょうか?

ひとつは本業に集中するのができなくなる恐れがあるということと、もうひとつは情報漏えいなどのリスクがあるということもあるのではないかと思います。

しかし、複雑化した社会構造への対応とインタネットで社内外での知識流通が可能になったということで考えると昔の尺度だけで考えるのも時代遅れのような感じもします。

先日までの五島での私の仕事は本業とはちょっと違う分野でもあります。
このブログには本業のことはあまり書き込みませんが、企業の経営支援に関しては当然のことながら守秘義務もありますので具体的なことはブログなどには書き込めません。

先日紹介した梅田望夫さんのブログに、『ウェブ時代をゆく』の書評を脳科学者の茂木健一郎さんが書いているという紹介がありました。

インターネットが限られている人だけの連絡網から、世界中の人たちの生活基盤になってきて組織と個人の関係は根底から再検討を迫られているということが書かれています。

ただ、その生活スタイルの変化は、BtoB、BtoCなどのインターネットを活用した電子商取引だけの話ではなく、社会生活全般に及んでくるということが書かれています。

『ウェブ時代をゆく』の中で著者の梅田さんはインターネットがもたらす人の生き方の変化について「一身にして二生を経るが如(ごと)く」と書いています。

人生は一度だけということは誰しも理解していることですが、インターネットで時間軸をうまく分割すれば1度の人生の中で並行して2つの人生を過ごすことができるということは理解できていません。

リアルとバーチャルの2つの人格を使い分けるのではなく、知識習得のプロセスを変えることで劇的に生活スタイルを変えることができ、今までの人生の考え方、過ごし方の概念が変わってきています。

私はサイバー大学にも関わっていますが、サイバー大学の可能性というのは、これらの次世代のビジネスパーソンの育成についても従来のオンタイムでの大学の授業とは違った形態を提唱しています。この大学の授業形態についての社会の反応を見ていても非常に興味深いものがあります。



好きなことを仕事にする
自分の人生に使命感をもって過ごす

ということを誰しもできるようになったということもインターネットの恩恵ではないかと思います。

先日の五島海陽高校での授業や福岡大学などの授業でも話をしましたが、インターネットが無かった時代の人たちと同じようなことをやるだけだったら、人生、楽をして過ごすことはできます。それくらい知識レベルで考えると簡単に情報は入手できます。ただ、その簡単に入手した知識を得るだけで満足していると使命感を持った人生は送れませんし、仕事に使命感を持てずに生活の糧としてだけの仕事という前世代的な仕事のとらえ方になってしまいます。

茂木さんが言われているように、人生に覚悟を持っている人間にとってはインターネットがもたらした情報化・知識化時代というのは非常にありがたい時代です。

米国スタンフォード大学でアップルコンピュータCEOのスティーブ・ジョブスが講演を行った際の翻訳版が掲載されているWebサイトがあります。

スティーブ・ジョブスの講演録

この講演の中には自分の育った環境にも、裏切られた仲間のせいにもせずに、自分を信じて、社会に価値を提供することこそが人生の使命というジョブスの覚悟が感じられます。

自分の生活のための仕事と社会のための仕事が並行して行える大人が『かっこいい大人』で、狭い了見でお金を得ることばかりに目が行っている大人が『かっこわるい大人』という目が若い世代にも養われていくと、非常に良い世の中になっていくのではないでしょうか。  

Posted by 森戸裕一 at 23:56Comments(0)ビジネススキル