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2008年04月26日

なぜ学生に地元就職をすすめるのか?

数年前から学生の就職支援を行っています。

その中で、最近顕著と感じるのは、とりあえず名前がある東京の企業に就職ようとする学生の安易な就職への姿勢です。

すべての学生ではありませんが、東京から流れてくる膨大な情報に流されて自分も東京に流れていく。

ただ、私自身が東京で仕事をおこなっていて感じることですが、九州にいる学生の思考スピードでは今の東京では通用しないと感じています。(すべての学生ではありませんが、安易に東京(大企業)という選択をしている学生では難しいと思います)

一昔前は、東京と地方の情報量の差はさほど大きくはなかったので、地方で学生生活を送った学生でも就職してから東京で頑張れば何とかついていけたように感じます。
しかし、昨今のインターネットを中心とした情報量の増大は、一見、地方都市でも平等に情報は取れるように感じますが、そんなに単純な話ではないと感じています。東京発信の情報が増えてくると共に、学生時代に東京にいないハンディは就職してからも継続すると思っています。(逆に東京にいるだけという学生も地方の学生と同様ですが・・・)

インターネットというのは物理的には全国に公平に情報を流通させているように見えますが、受け手側が情報の目利きができるかどうかで更に格差が広がるという性質を持っています。受け取った情報から具体的なイメージを創造できるかどうかがビジネスで成果を出せるかどうかに大きくかかわってきています。

ダイナミックにビジネスが生まれてきている東京で学生生活を送っていると、否応なく、リアルの場でビジネス的なセンスが磨かれてきます。実は現代のビジネスを行う上では、その経験が非常に重要になってきます。地方の学生はリアルが見えなくなっているので格差が生まれています。

九州の学生なども一見、情報を検索しているように見えますが、悲しいですがリアルのイメージを持てない中ではビジネスセンスは磨かれません。学生の周囲にリアルビジネスでの成功事例が少ないのが原因なのかもしれません。

では、東京に就職してから磨けばいいのでは?

という話も聞くことがありますが、最近の学生には変なプライドがありますので、できる気になって東京に行っても、最初からビジネスセンスの面で劣っていたら素直に聞けないという側面があると感じています。また、素直に聞くということを選択しても、最初からの格差が大きいので追いつくだけでも大変です。

九州の方言だけでなく、思考スピード、ビジネス的なセンスまで、すべてがハンディになってしまいます。

東京の採用担当の方々も、最近はこのことに気付いてきたようです。
将来のリーダーとしてではなく、単なる従業員としては採用したいという機運はあります。

あまり何も考えずに東京に就職して、敗北感だけで九州に帰ってきてもらっても、九州でも使えないのではないかと思います。素直な気持ちを持てないと九州でも使えません。
東京一極集中により、このような若者が増えなければいいがと思っている私が考えすぎなのでしょうか。  


Posted by 森戸裕一 at 23:28Comments(1)人材採用