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2008年09月03日

サラリーマン時代に何を考えていたか

『森戸さんはサラリーマン生活の時にどのようなことを考えながら仕事をしていましたか?』

と聞かれることがあります。

新入社員の頃から経営に関するビジネス書を読んでいるようなあまり可愛げのある社員じゃなかったので経営視点というのを持っていたのと、就職に関しても紆余曲折あって民間企業勤めをできるようになったので成果については執着を持っている社員でした。

というのが、回答になります。

就職して早い段階で電通の4代目社長の吉田秀雄氏により1951年につくられた電通社員の行動規範(鬼十則)を何かの書籍で見て、それに感化されたサラリーマン生活を送っていました。



電通「鬼十則」―広告の鬼・吉田秀雄からのメッセージ


1.仕事は自ら創るべきで、与えられるべきでない。
2.仕事とは、先手先手と働き掛けていくことで、受け身でやるものではない。
3.大きな仕事と取り組め、小さな仕事はおのれを小さくする。
4.難しい仕事を狙え、そしてこれを成し遂げるところに進歩がある。
5.取り組んだら放すな、殺されても放すな、目的完遂までは……。
6.周囲を引きずり回せ、引きずるのと引きずられるのとでは、永い間に天地のひらきができる。
7.計画を持て、長期の計画を持っていれば、忍耐と工夫と、そして正しい努力と希望が生まれる。
8.自信を持て、自信がないから君の仕事には、迫力も粘りも、そして厚味すらがない。
9.頭は常に全回転、八方に気を配って、一分の隙もあってはならぬ、サービスとはそのようなものだ。
10.摩擦を怖れるな、摩擦は進歩の母、積極の肥料だ、でないと君は卑屈未練になる。

職場で一緒に仕事をしている上司や同僚からすると、付き合いにくい人間だったのではないかと思います。

独立して仕事を行っていても、これらの考え方が自分の芯にあるとは思っています。

ある程度の極限状態に近くなってきても、昔に比べればまだまだと思える自分がいます。

ただ、電通のような会社や私が前職など、その職場に入ることを希望してきた社員にはこれらの考え方でも通用するかもしれませんが、中小・中堅企業会社などで、経営者や上司がこのような考え方だけで人材マネジメントを行っていたのでは、社員はもたないのではないかと思います。

実際に、私たちが支援している企業の社員などでも、入社してきた時には希望に燃えて入社してきますが、このような考え方だけで接していると遅かれ早かれ職場を離れてしまいます。

入社するときには、「大きな成果を出したい」、「社会に大きな価値を提供したい」と口では言いますが、本気で仕事に取り組む覚悟を決めてきている人間はそうそういません。

やはり、最終的には人間は弱いものです。

この電通の鬼十則の裏バージョンというのもあるようです。
元電通の吉田さんが自身のブログで書かれています。

吉田望事務所のブログより

1.仕事は自ら創るな。みんなでつぶされる。
2.仕事は先手先手と働きかけていくな。疲れるだけだ。
3.大きな仕事と取り組むな。大きな仕事は己に責任ばかりふりかかる。
4.難しい仕事を狙うな。これを成し遂げようとしても誰も助けてくれない。
5.取り組んだらすぐ放せ。馬鹿にされても放せ、火傷をする前に…。
6.周囲を引きずり回すな。引きずっている間に、いつの間にか皆の鼻つまみ者になる。
7.計画を持つな。長期の計画を持つと、怒りと苛立ちと、そして空しい失望と倦怠が生まれる。
8.自信を持つな。自信を持つから君の仕事は煙たがられ嫌がられ、そしてついには誰からも相手にされなくなる。
9.頭は常に全回転。八方に気を配って、一分の真実も語ってはならぬ。ゴマスリとはそのようなものだ。
10.摩擦を恐れよ。摩擦はトラブルの母、減点の肥料だ。でないと君は築地のドンキホーテになる。

様々な企業のご支援をしていると、裏十則のような意識で仕事をされているような人たちにお会いすることがあります。

人間は楽な生き方を選びたがりますので仕方ないですが、

鬼十則的な生き方をするのも自分、裏十則のような生き方をするのも自分、楽しい人生にするのも自分、つまらない人生にするのも自分ではないかと思います。


最高の人材だけでチームを作っても必ずしも最高の結果を出すことはできないのですが、凸凹のある人材でチームを作りその中で最高の結果を出すことができるマネジメントをできるリーダーが最高のリーダーではないかと思います。

読売巨人軍で監督をするのは大変ですが、楽天ゴールデンイーグルスで監督として成果を出すのも大変です。

少なくとも巨人には裏十則の意識が根付いてしまっているようにも感じます。  


Posted by 森戸裕一 at 00:01Comments(0)ビジネススキル