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2008年09月07日

投げ出すことができるか?

日本の首相は国政を投げだしたのか?

最初から何らかの約束があったのかもしれませんが、

やる気が感じられない
人ゴトのようなコメントが許せない
早く辞めてほしい

と国民から大合唱された人が辞めると表明したとたんに、

なぜ辞めたんだ
国の代表が国政を投げだすとは無責任だ

という論調になっているのに、ちょっと違和感もあります。

投げだせる、辞めることができる立場の人と、投げだせない、辞められない立場の人がいます。

国という単位で見ると、天皇は辞めることはできないだろうな、とか考えてしまいます。
総理大臣は辞任というのがありますので、倫理的には問題があっても法的には問題ありません。

天皇って国の象徴としての使命があるから辞退はあっても辞任するわけにはいかないですよね。


全国の中小・中堅企業の経営支援をしていて、社長からよく聞くのは、

辞めるって言って辞めれる人は気楽でいいよね
社長って仕事は、自分の勝手で辞めてしまうと、従業員やお客さんにどれだけ迷惑がかかるのか分かっているいるので辞められないんだよね・・・

という言葉です。

自分で社長をやるって決断をしたのだから仕方ないということも言えますが、彼らは使命感というものを持っているように感じています。経営者になるということは、やはり社会に対しての使命感が絶対的に必要に感じます。

自分の利益だけを考えるのであれば、不利益な立場になった時に逃げ出せる従業員の立場の方が気楽です。
ただ、その従業員でも仕事を投げ出さない、会社から逃げ出さない人もいます。
その従業員は、自分の仕事に対して使命感を持っています。

自分がいなくなったら、お客さんが困るのではないか、会社の仲間が困るのではないか、何よりも自分が生み出そうとしている価値を生み出せなくなるという社会的な損失をどう考えるのか、などを考えているようです。
経営者というのは人(従業員)の人生まで責任を取るという生き方です。
組織で仕事をしたくないということだけが目的であれば、個人事業で十分でないかと思います。
企業の経営者は人を雇用して、その人の生きがい創造や生活基盤確立まで責任をとらないといけない仕事です。

学生は社会に出たことがないので、このような社会における自分の使命感というのは理解できないと思います。
ただ、社会人として働きはじめたら自分の社会における使命というものを考えないと、充実した人生にはならないと思います。

日本はすでに先進国ではなく、後進国(ここでは後退している国)と呼ばれはじめました。
【70年代以前は、後進国(Backwards Country)、未開発国などと呼ばれていたが、80年代頃から開発途上国、もしくは発展途上国という呼び方が一般的になった。(呼び方の変更に伴い、低開発国という呼び方も日本では使用されなくなったが、"Less Developed Countries"は現在も国連ばかりでなく日本の外務省でも英語のままで使用されている。とりわけ、後発開発途上国を区別する文脈の中で"Least among Less Developed Countries"として用いられる。)開発途上国にも幅がある。開発途上国と後発開発途上国(最貧国)とでは、現況や抱える問題が違い、両者の格差は拡大傾向にある。前者では、先進国の製造業が安価な労働力を求めて進出してきたことにより、所得の向上、教育水準の向上が進んでいる。それに対して後者では一次産品に強く依存した経済や、戦乱や災害に伴う労働力人口の減少の影響が深刻で、その中でも才知ある人材が他国へ流出していることなど、将来の展望に不安が多い。また開発途上国の中には、人口の急増により、労働力人口に対して十分な雇用を創出できず、失業者や不完全就労者の増加に苦しむ国々も多い。このため社会問題の一角として称されている。 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

満たされた生活を経験した後進国と、貧しさからの脱出がモチベーションとなっている開発途上国が国際競争をして個人の能力が同じくらいだったら、最終的には熱意の部分でどちらが勝つ可能性が高いかということは自明ではないかと思います。



では、

日本はこれからはどんどん後退していくしかないのか?

ということになりますが、再生のキーワードは、自分たちは先進国だったという使命感を持つしかないのではないでしょうか。

組織の再生
地域の再生

などには、

戦後復興期にがんばった人たちの力が必要になります。
何不自由なく育った若い人たちの力が必要になります。

その人たちが、使命感を持つことができれば、現状の打破は可能になります。

社会に対しての使命感は、自分を変えるという非常に難しいことすらも実現します。  


Posted by 森戸裕一 at 10:57Comments(0)ビジネススキル