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2008年10月24日

ゆとり世代に気合を入れる

昨日の午後は、日本経済新聞社様主催の学生向けゼミの講師を担当しました。

「差をつける」

ということがテーマでしたので、研修の冒頭から、

「今、座っているのその席を選択した理由を頭で考えて隣の席の人に説明してください」

というお題を出しました。

格差社会とも言われていますが、基本的には差を感じるのは比較する対象物があるからで相対評価するものが無ければ差というものは生じません。

講師である私の目から見ると、積極性があると思える学生が座っている席はやはり前の席であって、後ろの席に座るということは消極的な学生ではないかという印象を持ってしまいます。

次に、日経新聞の記事を読んでもらい感想を挙手で4人の学生に発表してもらいました。

その後に、4人の意見で誰の意見に賛同できるか?ということを他の学生に聞いて一番賛同できる意見を言った学生を特定しました。

やはり前の席に座っている学生が挙手をします。

その挙手をした学生4人にも序列をつけます。

最初の1時間は、どんどんクラスの中で格差をつけていきました。

後ろの席に座ってしまった学生、なかなか意見を言えない学生の顔が曇ってきます。

途中で、顔の表情が暗くなってきた学生に、

「自分の選択した(後ろに座る、意見を言わない)結果で、今、嫌な気分になっていないか?」

ということを聞いてみます。



ゆとり世代と呼ばれる学生たちは、あまり競争ということを経験せずに大人になったと言われます。
(彼らも好き好んでゆとり世代になったわけじゃないのですが・・・)

しかし、社会には確実に競争が存在して、誰かを負かす必要はないですが、甘い自分に勝つということが求められます。

研修の場だから、あえて嫌な気分を味あわせて、その気分にならないためにどのような行動をすべきかということを気付いてもらうということをやってみました。


就職活動支援というと、

みんなで頑張ろう!
就職活動を乗り切ろう!



など、ゆとり世代教育の延長みたいなことになっていますが、

社会は厳しい
他人の評価にさらされる

ということを的確に伝えて、その環境下でどのように生き抜くか?ということをきちんと教えないといけないと私は思っています。

昨日のゼミを受講した学生から感想メールが届いたので紹介します。(一部編集しています)

>おはようございます。
>昨日の日経就職ゼミでは貴重なお話ありがとうございました。
>〇〇大学三回生の〇〇〇〇と申します。
>就活サークルのお話は身につまされる思いをしながら聞いておりました。
>サークルごっこ、マニュアル人間に陥らないよう心掛けたいと思います。
>質問をひとつしたいと思います。森戸先生は、いくつものセミナー、研修
>や団体の活動をこなしているとおっしゃっていましたが、
>そのように限られた時間の中でそれらを確実にこなしていくために大事な
>ことは何かあるのでしょうか?

それに対しての返信は、

〇〇さん

昨日の日経さんのセミナーはお疲れ様でした。
就職活動に対して楽しく取り組むということには私は大賛成です。
ただ、その「楽しさ」というのが目標の達成感による楽しみになってもらいたいと思っています。

タイムマネジメントに関しては、そもそも時間が限られているということを逆に利用するといいと思います。人間は本来なまけものなので、時間を区切って仕事に取り組まないと本気になりません。(ひとつひとつの仕事にデッドラインをきちんと設定するということです)

それで、その限られている時間にたくさんのものを詰め込んでいくのですが、自分は人生で何を成し遂げようとしているのかという方向性さえ明確になれば、その方向性に合うものは全部つめこんでも大丈夫です。一見、違うものに見えることも方向性さえあえば自然に融合していきます。その融合して創造されたものが新しい付加価値を生み出したりします。

私は、人材育成という分野で社会をより良いものにしていきたいという人生で成し遂げるために見ている方向性があります。その目標に向かっている中で、情報、経営、NPO、学生、大学、企業、農業、地方、行政、講演、出版、創業、海外、インターネット、映像制作などの多種多用な分野が絡んできているという感覚です。

そして、それぞれの分野には専門性を持った人がいますので、その人たちと一緒に何かを創りだしています。なんでも自分でやってしまおうと考えてしまうとそこで時間を大きくロスします。創造する価値を見定めて、保有している情報を編集するという感覚で新しいことに取り組んでいます。過去の成功体験などにとらわれているとスピードを損ないますので、成功体験よりもワクワクする新しい価値創造の世界に身を置く事を意識しています。

組織で仕事をするということは自分の時間を大切にする(価値を増大させる)ための人間の知恵・工夫になります。個人でやっても大したことはできませんが、組織になると10人集まるだけで個人100人分の仕事をすることも可能になります。

就社ではなく、就職ということも多くの人が言われます。
ただ、その職で社会に対してどのような価値を提供しようとしているのかということは自問を繰り返して欲しいところです。

社会人というのは社会に価値を提供する人です。

単なる労働力を提供するだけでなく、その労働力(時間)で価値を生み出す仕事を選択するのが、楽しく仕事をするための第一歩になるのではないかと私は思います。

また、お会いできるのを楽しみにしています。


といった感じです。



夕刻からは、学生NPO主催のスクールを開催していましたが、そこにはNHKさんが取材に来ていたようです。

学生にはいろいろな経験をしてもらって、その中から多くのことをつかんでもらいたいと思っています。


今日は午後から、雇用能力開発機構さんの企画で、企業の経営者や人事担当者向けの講演をしてきます。




11月2週目の「BizPASSウィーク」の大嶋社長の講演に少人数ですが社会人枠も作りました。



http://kg-wan.net/BizPASS1113c.html

定員 100名(社会人枠20名)
日時 2008年11月13日(木) 18:30~20:30
会場 天神ビル11階11号会議室(福岡市中央区天神2丁目12番1号)

社会人枠は定員になりしだい締め切るようです。  


Posted by 森戸裕一 at 09:33Comments(0)人材採用