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2008年12月12日

不機嫌な職場の愉快な仲間たち

昨日は鹿児島で講演させていただきました。

次世代を担う人材育成について

まさにこのブログのテーマと同じですが、地方都市が抱える課題と中小・中堅企業の構造的な課題などを含めて話をさせていただきました。


「不機嫌な職場」




という書籍が出版されましたが、社会全体もイライラしているところがありますが、職場もギスギスしているというのを感じることがあります。

どうしたんでしょう?


同じ職場の同僚が忙しそうにしていても「手伝いましょうか?」という声をかけることができない関係が職場で生まれています。

深層心理としてどのようなものがあるのでしょうか?

組織というのは、一人ではできないことを集団でできるようになるために作られています。

しかし、その組織の中で、

〇自分の役割はこれだから
〇人は人、自分は自分
〇報酬は相対評価だから周囲の評価が落ちれば自分が上がる

などの意識が働いているのでしょうか。


組織の中でイキイキと過ごせないと社会でもイキイキと過ごすことができません。

なんでも損得勘定で考えてしまうと人間関係を構築することができません。

他人を認めてあげないと、自分が認めてもらえません。

今、自分が働けているということを感謝する心をもたないと、そのうち行き場が無くなってしまいます。


自分ができないことを、苦手なことを、他の人にやってもらったときには、感謝の意を表すだけでなく、その人を賞賛するということを行わないと、次からはやってくれません。

逆に、自分がやってあげたことを感謝だけでなく、賞賛されると次も自分がやってあげたくなります。


人は誰しも社会から他人から認めてもらいたいと思っています。自分のことを認めてくれる人には好感を抱きます。


今の学校教育では学力テスト以外では順位をつけることを極力しないと聞きます。それであれば、他人を賞賛する、学力以外で他人を認めるという行為をする機会が少ないのかな?とも思います。

人の足を引っ張るということはしないですが、人を持ち上げるということもしない若者が増えています。

ただ、そんな彼らでも持ち上げられたら嬉しいようです。

自分が嬉しいと思うことを他人にもしてあげるという基本的なことから教えていかないといけないのかもしれません。


職場で周囲のことに気を配り、周囲の人がやってもらいたいことを自然にすることができるような社員に育ってくれれば、お客さまにも同じことができるので、お客さまから好かれる社員になると思います。

職場では不機嫌にしているのに、お客さまにだけ機嫌良く対応できるという二面性を持った社員はそうそういません。

だから、職場で周囲のために何ができるか?

などを教えるために、掃除をさせてみたり、ひとつのプロジェクトで協力しながら成果をあげさせたりします。


私も社員が不機嫌な顔をしていると、彼らは何を訴えたいのか?ということを考えます。

その顔をすることで、相手に何を求めているのか?

・・・やはり、わかりません。

ただ、機嫌のよい顔をしている社員を見ていると、楽しいんだろうなと思います。

周囲に自分のことを正しく理解してもらうためには、自分が楽しいことを知らせる方が得策で、自分の不機嫌になることを知らせても何も生まれません。


ちょっと職位が上になると、不機嫌な顔をしたり、偉そうに振舞ったりする人もいますが、それで権威を示そうとするのは、ちょっと古いかな?と感じます。そして、そのような人を見ると可哀想になります。


自分は仕事をやっていると周囲に示したいがために

忙しい、忙しい

と言いながら、走り回っている社員


自分は偉いんだと部下に示したいがために

仕事を部下に丸投げして踏ん反り返っている上司


本当に不機嫌な職場になります。


そんな職場にも、新卒学生が入社していきます。




昨日の鹿児島の講演の後に、参加者の皆さんと懇親会でお話をさせていただきました。

その中で、

職場には笑いは絶対に必要だ  厳しい状況になればなるほど笑いで救われる

という話を先輩経営者の方から教えていただきました。


家族的な経営の中小企業から笑いが無くなったら、本当につまらない職場になると思います。


それから、

今、学生の内定取り消しを受けている学生を森戸さんの会社で受け入れてはどうでしょうか?

という話ももらいました。人材育成などを専門に行っている会社なので救済できるのではないかという趣旨だったようですが、今のマスコミの報道のように可哀想な人たちという感覚を彼ら自身が持っていれば救済するのは無理ですとかえしました。

人を育てるときに、逃げ道を持っている人は伸びないというのは経験上、理解しています。

自分のやりたいことは他にある
自分はこんなことをやる人間ではない
自分はこんな仕事をやらなくても生活できる
自分は可哀想な人間なんだ

などのことを腹の中に持っている人材は育ちません。

素直に、今、自分を頼って仕事を任せてくれる人たちがいるということに感謝する心が無くては成長するのは無理だと思っています。考え方が半端だと、能力が高くても、熱意があっても成果がでないということは結果が証明しています。  

Posted by 森戸裕一 at 08:13Comments(1)人材育成