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2009年04月17日

決断の先延ばしの結果

最近は企業の人材採用の支援の仕事もおこなっています。

先日、うれしい知らせが入りました。

当社で採用支援している会社の人事担当者の方から、

「内定を通知していた学生のほとんどから内定承諾の返答がきました」

ということです。

ナショナルブランドの全国的に超人気企業であれば学生が勝手に盛り上がって集まってきますが、普通の会社であれば、自社が求める人材像を明確にして、その人材像に合う学生を探して、説得して、決断してもらわないといけません。

人事担当者のマーケティング能力、営業能力、人間性などで成果をつくるのが企業の人材採用の仕事になります。

当社でも、そのプロセスの一部を支援させていただきましたが、この会社の場合は、企業の中長期の事業戦略に基づいて数年後に必要となる人材像を人事主導で明確にして、ターゲットとなる学生を明確にして情報発信していました。

そのターゲッティングされた学生を集め、営業能力で興味を持ってもらい、期待してもらい、最終的には人事担当者の人間性で学生を引き付けていました。

当社は学生視点で、企業の将来性などを客観的に分析したり、学生がこのクライアント企業にあう考え方になるように「社会人とは」「学生と社会人の違い」「仕事で成果を出す」などの研修などを提供していきました。

結果、ほとんどの学生が、この企業の人材育成姿勢などを評価してくれたようです。


多くの学生は、決断の先延ばしということで安定していると言われる企業や有名な企業、公務員などの職を選択します。

大学に進学するかどうかという理由も将来的に選択肢が増えるかもしれないということで親の「大学くらいは出ておかないとね!」という意味不明な言葉で、結局は考えているようで考えずに専門的な技術を習得するわけでもない学部などに進学します。

就職活動も同じで、将来的に自分の可能性が広がるかもしれない、有名企業には新卒でしか入れないなどと、自分に対しての言い訳を考えて、結局は決断をせずに何の特徴も無い大きな会社に入っていきます。

大きな会社、有名な会社に入る、公務員になるのがいけないと言っているのではありません。

自分自身で社会にどのような価値を提供するという決断をせずに、今、決断しないといけないことを先延ばしにしていることが、将来に大きなツケを抱えることになるということを心配しています。

現在の日本の景気対策は赤字国債の発行でまかないますので、緊急雇用対策や定額給付金、子育て支援などのお金は将来的に自分たちの子供たちが払っていかないといけない税金を前借りしているような形になっています。ただ、そのような給与の前借りのようなものに頼っている親の子供が、今、決断するということができるわけがありません。

やはり、親からは、安定している会社、仕事、有名な会社に行くと、先々はまた違う選択肢が出てくるという夢みたいな話をされてしまいます。

問題は、腹を括らずに、会社に入ってもそこでも決断の先送りをします。

会社に入って、会社を辞めるという決断をしなさい

と言っているのではありません。

目の前の仕事で絶対的な成果を出す

という決断をしなさいということです。


その決断、成果の積み重ねが次の選択肢を創り出すということで、決断の先送りのために環境を変える(転職する)ということを繰り返している若者が親になったときに、今度は子供はそのような親になりたくないということで仕事をすることも選択しないということになりそうです。




  

Posted by 森戸裕一 at 08:19Comments(0)ビジネススキル