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2009年06月01日

叱られ慣れていない子供たちが大人になってきた時代

一昨日、来春の新卒者対象の会社説明会を実施しました。



当社の事業内容や経営者としての私の考え方について一通り説明をして、簡単なグループワークをしてもらいました。

説明会の内容などは社員の皆に考えてもらい、何とか形にできました。そのプロセスの中で社員の皆も自分の会社についていろいろと考えることができたのではないかと思います。会社というのは自分以外のところに存在している訳ではなく自分自身の存在が会社であるということを知ると会社の中の問題などと自分の関係性を考えますので解決の糸口も出てきます。

当社は創業から7年で、人材採用に関しては今までは縁があった人間を採用してきました。採用して大きく成長した社員もいますし、残念ながら自分と会社の関係性をきちんと構築できなかった社員もいます。それらの紆余曲折を経て会社としての形を創ってきましました。その中で、ある程度の事業内容が固まってきたので次のステップとして新卒の採用を行うことに決めました。

新卒の学生から、多い質問として、

「御社の社風は?」

と聞かれることが多いのですが、この質問は非常に難しい質問です。

社風というのは会社が作っているものではなく、社員個々の関係性で出来ているものなので、ビジネスにおける発想は自由なので「自由な雰囲気」とも言えますが、社会経験が乏しいうちは「自由」と「緩い」を勘違いしてしまいますので、ある程度の「緊張感」と「制限」をかける必要があると思っています。

大人には自由と感じることができ、大人に成りきれるまでは厳しいと感じる社風です。

というのが答えになります。


ベンチャー企業などで本当に自由に働いている若手社員などを見るときに社長が自由な雰囲気の中にも厳しい統制を敷いている場合には、凛とした組織としての美しさなどが見える場合もありますが、各自が勝手にマイペースで仕事をやっている場合には逆に見苦しさを感じる場合もあります。

最近の若い世代は「モチベーション」という言葉で自分の甘さを隠すことがありますので、モチベーションが上がらないという言葉が出てくるタイミングを見ていると最後の踏ん張りの部分だったりすることが多いものです。

シリコンバレー的な自由な雰囲気でそれぞれの社員の個性を伸ばしてという会社経営を行う場合には前提があって、個々の社員が大人の社員であるということが最低限必要なことではないかと思っています。

学生などを見ている中で、成人はしているものの気持ちは親離れすることができずに人に頼りきりの学生、逆に親離れしているように見えますが人と違うことをすることだけに価値観を感じている天の邪鬼的な学生、楽しければいいという自分の楽しさだけしか興味が無く協調性に欠ける学生など、いろいろなタイプを見ることができます。

これらのタイプの自分の行動、判断の軸をきちんと人にわかるように説明できるように訓練されていればいいのですが、内面でそのようなことを考えているだけで表面上は周囲に合わせて不満そうな顔だけしています。

そこが日本的な正解を憶える教育を受けてきた学生と欧米のように自分の考えを発言することが称賛される教育文化で育ってきた学生の違いかもしれません。

では、内面までは大人に成りきれていない学生を採用して、社会人としてきちんとした考え方を持ち、その上で個性を発揮して付加価値を創造できるようになるためにはどのようにすればいいのかということになりますが、社会人としての土台は土台できちんと作らないといけないので、叱るべきところはきちんと叱って
そこはうむを言わさずに甘えを無くさないといけないと思います。個性を潰すのと甘えを無くすのは違いますが、若者は一緒と捉えてしまいます。潜在的に好き勝手にやりたいというのがありますので、個性が潰されていると勝手に思います。

親に甘えて育ってきた子供たちは、自分に関する問題のすり替えは天才的だと感じます。

クライアントの人事担当者の方々と話をしていても、ここ最近は面接で質問をしても、その質問への回答ではなく自分の考えなどを話し出す学生が増えてきたと聞きます。

そのような学生が社員として会社に入ってきたら、どうなるのか。
組織は混乱して、その社員に指示を出すことが苦労になります。

だから、仕事の意味や叱っている訳などを徹底的に教えてあげる必要があります。社会に出ると誰も守ってくれないということと、お金をもらってその対価として働くということから始まり、3年くらいで、仕事をした価値でお金をもらうということに周囲の期待が変わってきます。

当社の場合には、仕事は創るべきもので、その創った仕事の価値で報酬は決まるという考え方なので、新卒採用などの時に、初任給などを他社と比較されると困ることもあります。

終身雇用形態の給与体系が残ってしまって、明日辞めるかもしれない新入社員に20万円くらいのお金を出している会社も多いので、初任給の高い安いで会社を選択してしまっています。例えば初任給が基本給(腹括り給)10万円の後は業績給(新人の場合には気配り給)などとしてしまうと今の学生は求人に対して応募してくるのでしょうか?

私は会社に魅力があれば応募してくると思っています。

そこらへんで人材の資質を見ることもできます。

採用は本当に難しいです。
ただ、だから当社ではその採用のお手伝いをしたいと思っています。

モチベーションを上げて組織の力を最大限に発揮してという部分の前提が大人としての考え方をきちんとできるかということを考えると、人材採用のときにどのような躾を親などにされてきたのかということも気になるところです。

一昨日の会社説明会では数名の大人の考え方ができる学生がいたように感じました。



  

Posted by 森戸裕一 at 10:02Comments(0)人材採用