2008年11月13日

将来、経営者になる資質があるか?

数年前に経済産業省が後援している起業家創出支援プロジェクト「ドリームゲート」の支援をしていた時期があります。

当時の平沼経済産業大臣が、雇用創出のためには日本には起業家をたくさん創出する必要があるということで起業家潜在層の掘り起こしまでサポートしていました。

本プロジェクトは一定の成果は出せたと思っています。
私もプロジェクトの支援を通じて、起業というものについていろいろと考えさせていただきました。

自分自身が起業したという経緯もあり、起業家に必要な資質なども考えさせられました。

現在、「BizPASSウィーク」を企画、運営しているNPO法人九州学生ネットワークWANも、もともとは学生に起業ということも考えてもらうように起業家支援の側面を持っていました。

しかし、ドリームゲートプロジェクトの終了を待たずに学生の仕事力(社会人基礎力)強化支援に方向性を切り替えました。

個人事業主として活動する、従業員を雇用して経営者として事業展開するなど個人の考え方で起業の形は異なりますが、研究開発型の起業になるのか、組織構築型の起業になるのかで経営者の資質も大きく異なるのではないかと思います。大学などで飛びぬけた研究をしている、もともと発想力が天才的だなどの場合には若くして創業するという考え方もありますが、なかなか、そのような人材が九州にはいなかったということも方向性転換の理由でもあります。また、組織構築型で営業組織を構築してガンガン売れるようなカリスマ型の人材もなかなかいません。東京などで大きな学生サークルを運営して、そのまま起業したというパターンはありますが、九州などでそのような学生からの求心力を持っている人材は少ないようにも感じました。

今回、学生に「BizPASSウィーク」というイベントを企画させたり運営させたりしていますが、その中で学生の資質なども見えてきています。仲間を巻き込む力がある学生、企画などが突出している学生、最後まで粘り強く課題に取り組む学生、イベントなどの本番で力を発揮する学生などがいます。会社などに1週間~2週間常駐して就業体験するインターンシップとは全く違った彼らの本当の資質が見えてきます。プロジェクト型のインターンシップが採用につながりやすいということはそういうことからきています。

月曜からBizPASSウィークは開催されていますが、日に日に盛り上がってきています。



母集団形成から筆記試験、面接などを繰り返し自社に必要な人材を絞り込んでいくという方法も一見、理にかなっていますが、早い段階で潜在能力が高い学生を見逃してしまうリスクを感じてしまいます。今の学生の資質を考えた場合には従来の採用方法では自社に必要な学生を採用するのは難しくなってきているのではないかと思っています。

「育成採用」という概念で、地場企業の人材採用は産学官連携して地場大学の学生を学生時代から育てて共感があった後に採用するということを当社では提唱しています。これは、若年層の社員が早期に会社を離職してしまうという問題の解決にもつながらないかということから考えました。



昨日の西日本新聞の夕刊でも、そのような取り上げ方をしてもらいました。

http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/59102

テレビ局などの取材については、どのような形で報道されるかはわかりません。予想では、金融不況などで売り手市場から一挙に買い手市場になった就職活動で翻弄されている学生の姿をとりあげたいのではないかとも思っています。ただ、少なくとも当社の周りに集まっている学生はイベントなどの参加を通じて、しっかりとした芯(真)ができてきています。

当社に入社してくる新卒学生は、将来は起業して自分でも会社の経営者になりたいということを考えている人材になります。将来、起業を考えている人材を採用するというのは通常はリスクを伴います。せっかく育てても、育ったときに独立してしまうというリスクです。ただ、これについてはその時期までに会社として、その個人との関係性をきちんと結べるかどうかであり、会社の事業部として独立してもらうということも考えられます。

ただ、それ以上に私が見ているには、もともと本人にその資質があるかということです。

経営者に憧れる、自分の城を持ちたい

というのが、野心がある学生であれば当然の思考のようにも感じます。

ただ、自分が経営者になりたいというだけでは社員はついてきませんので周囲を巻き込む力を持っている必要がありますし、自分で城を持ちたいというのであれば城を維持する営業力を持つ必要があります。そのような力を持つことができる社員であれば逆に私自身も将来的には事業を任せることができます。

人は自分がひとりになればできる、独立すればできる

などと考えてしまうのですが、私が見てきた創業者、経営者は多少、わがままな部分があるのですが(笑)、真剣にビジネスをさせると組織に所属していても大きな成果を出すだけの仕事力を持っている人たちばかりです。

サラリーマンも務まらない人材が、人の人生まで背負う経営者が務まる訳がない

とドリームゲートを支援しているときに、会社で成果を出すことできずに脱サラして起業しようとしていた方を一喝していた経営者がいましたが、私も少なからずそう思います。

サラリーマンよりも起業家が偉いわけでも何でもないです

それは個人の適性であって、会社勤めしていても家族を背負っていますし、管理職になると部下の人生も背負っています。

会社の中で周囲に気を配り、周囲の先輩の凄いところをきちんと見つけて、それを必死に真似して自分もできるようになりたいと考えて努力するということを繰り返すと、どんどん高いステージ(場)を提供してくれるのが会社であって、そこで愚直に成果を出し続けることから自分の将来は見えてくるのではないかと思っています。

会社の中で成果を出し続ける社員は、その会社で最終的にはトップになります。一緒に仕事している周囲の社員も、その社員が将来的には経営層まで登りつめる人材かどうかは一緒に仕事をしていてわかります。会社では力を発揮できないが、ひとりになると力を発揮できるというのは、ビジネスの世界ではレアケースではないかと思っています。

会社という、ある程度、収入が保障されている立場の中で、自分の力を最大限に発揮することができる人材を育成していく仕事も当社では力を入れています。


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