2007年12月18日

企業の経営支援の考え方

地方都市の企業や中小・中堅企業の経営支援を行っているとどうしても業種や地方という構造的な問題で経営における行き詰まり感を感じる場合があります。

首都圏と地方都市と情報量の違い、その情報を活用する人材の不足、マーケットサイズもさることながら、マーケットを啓発して創造するという意識の欠如などビジネスの考え方を根本から変えてもらう必要を感じています。

その中で情報化戦略の策定に関しては、当社から直接支援を行うだけでなく当社のクラアント企業から継続的に間接的な支援を行うのが一番の効果的ではないかと考えることがあります。

地方の企業や中小・中堅企業は自社のブランディングがうまくできずに、経営品質の向上や内部統制、セキュリティ体制の確保のための取引企業やお客さまに提示するエビデンスなどの準備もできずに大手企業の下請けになることすらも難しい状況になってきています。

その状況を打破するために、当社では大手企業(特に東京本社の大手SI企業など)の営業支援やコンサルティング支援を通じてこれらの問題の解決を目指しています。ここでは、地方の企業や中小・中堅企業の支援ビジネスを大手企業に積極的に行ってもらうための活動を行っています。

例えば、世の中には中小・中堅企業のIT導入のコーディネートを行うITコーディネータという資格が存在しますが、ITコーディネータ制度が作られた背景にはベンダー主導での中小・中堅企業のシステム導入には問題があるというこがあったようです。

ただ、その背景が正しいのであれば、私は中小・中堅企業を活性化させるためにベンダーの再教育を行って、ベンダーがワンストップで中小・中堅企業の情報化戦略の策定からシステム導入まで行なえるというのが理想ではないかと思っています。

そうすることで、無駄なコストを中小・中堅企業は払う必要もありませんし、何よりも名前のあるシステム会社から有償サポートを受けることで自社ブランドのアップということを目指すことも可能になります。ITベンダーが悪のような論調になると、システムを販売すること自体がビジネスになりません。そもそもIT業界という今までビジネスの世界では存在しなかった業界の正しい理解が市場ではなされていないのではないかと感じることもあります。ソフトウェアという知的財産に対して対価を払うということ自体も理解されていないこともあります。

インターネットは今や世界のビジネスインフラになって、そのネットワークを使って企業は商取引を行っています。その基盤を整備するIT業界への理解が進まなかったら、社会的に大きな問題になります。ビジネスの生命線にもなってきたIT導入を費用は安ければ安いほうがいいなどと考えていたら一番重要な企業の信頼性を欠くことにもなりかねません。

今の時代は自社の経営の透明性や健全性をどのようにわかりやすく取引会社やお客さまに伝えるかということが重要になっています。そのためにも、情報化戦略からシステム導入、サポートについては大手システム会社が地方都市の企業や中小・中堅企業を見放さないように当社でサポートするしかないと考えています。

本当は地方のシステム会社も早い段階でそのことに気付いて経営改革を行ってもらえればいいのですが、こちらも下請けビジネスや知的資産の価値を正等に説明できないことから安易にイニシャルコストが安いというセールストークでOSSをお客様に勧めたりして自分の首をしめています。いずれにしても地方のシステム会社に関しては経営者以外のエンジニアに経営的な学習をしてもらうことが先決ではないかと感じています。

同じカテゴリー(地域貢献)の記事画像
こちらのブログは6月末までになります
佐賀県伊万里市のフリー素材
佐賀くらいのサイズの自治体の方がスピード感持った運営ができますよね?
120秒プレゼン交流会 in 九州
佐賀だけは外せないんです
全国ソーシャルメディア活用グランプリは今年も開催します!
同じカテゴリー(地域貢献)の記事
 こちらのブログは6月末までになります (2017-06-23 06:13)
 佐賀県伊万里市のフリー素材 (2016-08-24 12:00)
 地方創生のための情報発信力強化への取り組み(佐賀県伊万里市) (2016-08-21 08:07)
 佐賀くらいのサイズの自治体の方がスピード感持った運営ができますよね? (2014-06-22 14:43)
 120秒プレゼン交流会 in 九州 (2013-08-25 15:04)
 120秒プレゼン交流会 in 佐賀 (2013-08-22 23:57)

Posted by 森戸裕一 at 22:10│Comments(0)地域貢献
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。