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2007年10月28日

サイバー大学公開講座

今日はサイバー大学の公開講座が福岡のアイランドシティーの本校で行われています。

私もIT総合学部の川原教授の『インターネット動画配信と娯楽スタイルの変化』に参加しました。

川原教授は、実業としてはYAHOO!動画のプロジェクト責任者でもあります。

川原教授は、高校を卒業してから単身渡米してカリフォルニア州立大学を出てMITで海洋工学で博士号を取得されています。

多国籍石油採掘会社から、新日鉄情報通信システム、ロータスを経て、TVバンクのCTOに就任されて、ソフトバンクの社員と兼任してサイバー大学の教授に就任されています。



技術者でありながらやわらかい口調で、非常にわかりやすいお話をお聞きできました。

事例として、

http://www.youtube.com
ユニキャスト方式 無料(広告収入)

http://www.tv5monde.jp
ユニキャスト、オーバーレイ・マルチキャスト コンテンツは無料と有料(コンテンツ別)

http://streaming.yahoo.co.jp
オーバーレイ・マルチキャスト コンテンツは有料

データとしては、インターネット白書2007などのデータを使って動画利用の現状などをお話しいただきました。

データから見ると、娯楽向けのコンテンツ配信という分野では、テレビとインターネットの比率は一緒くらいになってきたようです。

また、動画のインターネット配信の種類として、ユニキャスト方式とIPマルチキャスト方式、オーバーレイマルチキャスト方式があり、それを、ネットワークトポロジーと論理配信ツリーのモデルで説明いただきました。

ユニキャスト方式の場合には、サーバーが集中的にコンテンツ管理をしてISPに依存せずに視聴者にコンテンツ配信をされますが同時に同一コンテンツに視聴が集中した場合にはサーバーの負荷が増大してしまいます。

YAHOO!動画でもカテゴリー別にビデオコンテンツを配信しているので無償コンテンツなどの場合にはCM挿入をしながら広告収入を得てユニキャスト方式で配信しているコンテンツも多々あるようです。ターゲットをしぼったターゲット広告などのビジネスモデルの場合にはユニキャスト方式になります。コンテンツを有料配信する場合にはタイトル別の課金形態になります。

IPマルチキャスト方式は、同一のISP網内で提供できるサービスになります。交換機などの制御で効率的な動画配信が可能になりますが、契約しているISPが別の場合には交換機の制御外になりますので制限がかかります。ただ、この場合にはマス広告のビジネスモデルになります。有料コンテンツを配信するにしてもISP契約を期間契約を行わないといけないようになります。

ですから、IPマルチキャストを使っているBBTVではYAHOO!とのISP契約が基本になります。

オーバーレイ・マルチキャスト方式はインターネットの基本的な仕組みと同じような形になりますので、ネットワーク内でバケツリレーしているような形になります。ビジネスモデルとしてはコミュニティ広告などが可能になります。この場合にも有料コンテンツの配信は期間契約方式になります。

YAHOO!動画のイベント中継の例として、昨年のソフトバンクホークスのプレーオフ第2ステージの放映で、その際にはテレビ放映もされていないということもあり10万人の方が視聴に来たということです。その際にもオーバーレイ・マルチキャスト方式でトラブル無く放映ができたようです。

Live Streaming、VOD、EPG、Play Listの動画配信形式の違いや、Lean Back ,Lean Forwardなどの視聴者の目的意識の違いなども話をしていただき、インターネットとテレビなどの動画配信の特性の違いなどをご説明いただきました。

これからのネットを活用したビジネスも動画配信が普通になってくると思いますが、その中でビジネスモデルとしてCM価値で考えるのか、有料コンテンツ配信で考えるのかということになります。

そこらへんを勉強できるだけでも、これらの公開講座に参加する意味はあります。

当社でも、九州と首都圏の情報収集、情報分析、情報編集、情報発信力の格差を埋めるために各種セミナーなども行っていますが、新しい時代で活躍するためには常に勉強をしないといけないということを九州の皆さんにも意識してもらいたいと思っています。  

Posted by 森戸裕一 at 11:58Comments(0)地域貢献