2009年02月21日
そもそも学習するという定義が間違っている
昨日のe-Learningセミナーは参加企業も多く非常に有意義なイベントになりました。
http://www.fbcc.jp/center/36688.html
最初は私の講演から始まったのですが、私の講演内容としては、
企業が戦略的な情報戦略を進めた結果、企業内の組織で情報は通るようになりましたが、社員個々の個性は潰されてきたように感じているという問題提起からはじめました。
情報化とISOや内部統制などの試みで仕事は標準化されてきましたが、現場の社員の元気は無くなってきました。
2002年からの長期の好景気の中で表面化はされてきませんでしたが、今回の金融不況で一気に表面化してきたように感じます。
ここらへんの内容は、先日、ソフトバンクさんのWebサイトに同じようなテーマのインタビュー記事が掲載されています。
http://www.sbbit.jp/article/10979/
簡単に言うと、
情報システムが導入されたのであれば、その利点を使って組織を活性化しましょう
というのが私の提言です。
組織を活性化するためには、
目標を設定してそれを達成したという達成感を全員の社員が感じる
という体験を数多くするに限ります。
自分の仕事の関連性を明確にして他のメンバーの業績に見える仕事の成果でも自分の関わりを明確にする。
その関わりを作るためには組織内で成果という目標を共有して、その成果を出すためのプロセスの中で相互にサポートする、他のメンバーの成長を支援するという「学習する組織=ラーニングオーガニゼーション」を創る必要があります。
そのような組織は、組織IQが高くなりますし、個々の社員の仕事自体への取り組み姿勢がぜんぜん変わります。
仕事の目標を明確にして、その目標に対して組織のメンバーが一丸となって取り組み、成果を出す
このプロセスをどんどん速くまわせるようになると組織は正のスパイラルで成長して、その組織の成長プロセスに乗って社員も成長していきます。
そのプロセスを速くまわすための仕掛けの中に情報システムでの情報共有
があるということになります。
その情報を使って社員は学んでいますので、これもひとつのe-Learningではないかということです。
e-Learningの e というのは学習の基盤がITという定義になると思いますので、別に特別なツールを導入しなくても良いという解釈です。
それよりも、「Learning : ラーニング : 学習する」 という言葉の解釈をきちんとしないといけないのではないかと考えています。
そもそも、組織の中で学習するという場面を想定した場合に「個々の社員の頭の中に情報を蓄積する」という構図がもともと間違っているのではないかと感じています。
社員ひとりに1台のパソコンを準備してネットワーク回線で情報を共有する、e-Learningシステムを導入して一斉に情報提供してテストをして社員のレベルを統一化するというのは、本当に学習になっているのでしょうか?
はなはだ疑問です。
最低限の業務スキルを記憶させる、セキュリティなどで最低限やってはいけないことを徹底したという証拠を取るなどでは少しは使えるかもしれません。
ただ、それは学ぶという表現はしないはずです。徹底したという表現が正しいのではないかと思います。
その徹底するという情報共有は社員の目の輝きを失わせます。
社内にネットワークを張り巡らせて、社員の頭の中に迅速に情報を詰め込む道具を整備したというのが米国型の情報システムの姿であり、その情報を詰め込まれる社員のスキルセットはすでに定義されており、急な転職などがあっても代わりの社員をセットするだけで機能するようになっています。
そこには社員の成長を望むという思想は入っていないような感じがします。
会社などでの学習は、組織としての学習という前提があって、その組織の構成員となっている社員相互のコミュニケーションによる気づき、それによる個人の行動特性や思考の変化がおきることが学習ではないかということです。
この学習は、情報や知識の伝達、共有だけでは説明がつきません。
後者の方が、社員がイキイキしてくるというのは誰しもイメージできるのではないかと思います。
学ぶというのは、知識が豊富になるというよりも、人間の「思考や行動」が変わる という定義になります。
組織が設定した目標を達成することが共通のルールで、そのルールに基づいてどのような手段を講じて前に進むのかということを組織全員で考えるという「学習する組織」を情報システムでどのように作るのかということを目指しています。
不謹慎ながら、今回の金融不況がこのような潜在的に持っていた私の学習のイメージを覚醒させました。
http://www.fbcc.jp/center/36688.html
最初は私の講演から始まったのですが、私の講演内容としては、
企業が戦略的な情報戦略を進めた結果、企業内の組織で情報は通るようになりましたが、社員個々の個性は潰されてきたように感じているという問題提起からはじめました。
情報化とISOや内部統制などの試みで仕事は標準化されてきましたが、現場の社員の元気は無くなってきました。
2002年からの長期の好景気の中で表面化はされてきませんでしたが、今回の金融不況で一気に表面化してきたように感じます。
ここらへんの内容は、先日、ソフトバンクさんのWebサイトに同じようなテーマのインタビュー記事が掲載されています。
http://www.sbbit.jp/article/10979/
簡単に言うと、
情報システムが導入されたのであれば、その利点を使って組織を活性化しましょう
というのが私の提言です。
組織を活性化するためには、
目標を設定してそれを達成したという達成感を全員の社員が感じる
という体験を数多くするに限ります。
自分の仕事の関連性を明確にして他のメンバーの業績に見える仕事の成果でも自分の関わりを明確にする。
その関わりを作るためには組織内で成果という目標を共有して、その成果を出すためのプロセスの中で相互にサポートする、他のメンバーの成長を支援するという「学習する組織=ラーニングオーガニゼーション」を創る必要があります。
そのような組織は、組織IQが高くなりますし、個々の社員の仕事自体への取り組み姿勢がぜんぜん変わります。
仕事の目標を明確にして、その目標に対して組織のメンバーが一丸となって取り組み、成果を出す
このプロセスをどんどん速くまわせるようになると組織は正のスパイラルで成長して、その組織の成長プロセスに乗って社員も成長していきます。
そのプロセスを速くまわすための仕掛けの中に情報システムでの情報共有
があるということになります。
その情報を使って社員は学んでいますので、これもひとつのe-Learningではないかということです。
e-Learningの e というのは学習の基盤がITという定義になると思いますので、別に特別なツールを導入しなくても良いという解釈です。
それよりも、「Learning : ラーニング : 学習する」 という言葉の解釈をきちんとしないといけないのではないかと考えています。
そもそも、組織の中で学習するという場面を想定した場合に「個々の社員の頭の中に情報を蓄積する」という構図がもともと間違っているのではないかと感じています。
社員ひとりに1台のパソコンを準備してネットワーク回線で情報を共有する、e-Learningシステムを導入して一斉に情報提供してテストをして社員のレベルを統一化するというのは、本当に学習になっているのでしょうか?
はなはだ疑問です。
最低限の業務スキルを記憶させる、セキュリティなどで最低限やってはいけないことを徹底したという証拠を取るなどでは少しは使えるかもしれません。
ただ、それは学ぶという表現はしないはずです。徹底したという表現が正しいのではないかと思います。
その徹底するという情報共有は社員の目の輝きを失わせます。
社内にネットワークを張り巡らせて、社員の頭の中に迅速に情報を詰め込む道具を整備したというのが米国型の情報システムの姿であり、その情報を詰め込まれる社員のスキルセットはすでに定義されており、急な転職などがあっても代わりの社員をセットするだけで機能するようになっています。
そこには社員の成長を望むという思想は入っていないような感じがします。
会社などでの学習は、組織としての学習という前提があって、その組織の構成員となっている社員相互のコミュニケーションによる気づき、それによる個人の行動特性や思考の変化がおきることが学習ではないかということです。
この学習は、情報や知識の伝達、共有だけでは説明がつきません。
後者の方が、社員がイキイキしてくるというのは誰しもイメージできるのではないかと思います。
学ぶというのは、知識が豊富になるというよりも、人間の「思考や行動」が変わる という定義になります。
組織が設定した目標を達成することが共通のルールで、そのルールに基づいてどのような手段を講じて前に進むのかということを組織全員で考えるという「学習する組織」を情報システムでどのように作るのかということを目指しています。
不謹慎ながら、今回の金融不況がこのような潜在的に持っていた私の学習のイメージを覚醒させました。
営業研修に真剣に取り組んでいる企業の半数は増収増益
できない理由ではなく、できることは何なのか考える
ビジネスには競合がいる
次世代を担う人材に理解してもらいたい組織マネジメント
学生に学業とインターンシップを両立させるため
なぜ結果がでないのか?
できない理由ではなく、できることは何なのか考える
ビジネスには競合がいる
次世代を担う人材に理解してもらいたい組織マネジメント
学生に学業とインターンシップを両立させるため
なぜ結果がでないのか?
Posted by 森戸裕一 at 23:27│Comments(0)
│組織改善
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森戸さんのそもそも学習するという定義が間違っているというエントリー、キャリアを
学ばない部下を成長させる方法【「走れ!プロジェクトマネージャー!」】at 2009年02月24日 11:30
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