2009年07月11日

7年間の学生支援で学んだこと

学生団体(NPO)の活動支援を始めて7年目になります。

ナレッジネットワークという会社設立とほとんど同時に学生団体の支援を始めたことになります。


【初年度】
九州学生ネットワークWANの歴史と言えば、今、東京のベンチャー企業で頑張っているSくんが北九州大学市立大学の4年生のときに当社にインターンシップに来て「将来、起業したいんです!」と言っていたので学生団体をNPOとして創ってもらい、学生に起業するという生き方もあるというメッセージを出すことから始まっています。

http://www.kg-wan.net

その頃、当社では経済産業省が後援していた「ドリームゲート」という起業家支援プロジェクトの九州地区の活動支援行っており学生起業支援ということでWANというNPOの立ち上げを行ったという経緯になります。

(なつかしいドリームゲートと共催イベントの案内)
http://www.tokeidai.net/bbs/main/main.cgi?print+200311/03110018.txt

この時期の学生ネットワークWANは本当にまとまりがなかったんですが、ただ、皆が必死に頑張っていました。著名な経営者を呼んでイベントをやったり、ベンチャー企業の若手経営者を呼んでトークバトルをやったり私自身も楽しいイベントに参加させていただいていました。

しかし、どこか詰めが甘い部分があって代表のSくんは私からよく叱られていました。こちらは気づいてもらいたいと思っていろいろと経験させるのですが、やはり学生なのでどこか甘い部分があります。学生に「気づかせる」というのは難しいと感じながらのスタートでした。

【2年目】
2年目まで学生の起業家支援を行っていましたが、ブームとしての起業熱というのは社会にありましたが九州の学生の反応はあまりよくありませんでした。ですからNPOを設立してから2年目にして早くもNPOの活動は休止に近い形になりました。

http://www.ponta.co.jp/050718.html

2年目は気合というか、ほんとうに好きなことしかやりたくないという3年生の代表だったので、好きにやらせて「気づかせる」ということを考えていたのですが、あるイベントに当時の有名なベンチャー企業の経営者を呼ぶために「500名の集客をする」と大ボラを吹いて集客を失敗して引き籠ってしまいました。

【3年目】
この年からは、実質的に今のWANのNPO活動の礎になるCANPASSなどの学生向けの研修コースが始まって就職支援や社会人になる前の心構えを教える研修事業などを開始しました。

http://ameblo.jp/canpass/archive1-200510.html

ここからブログが開始されていますが、社会人となった今の彼らが見たら恥ずかしいようなことが書いてあります。これを恥ずかしいと感じるのであれば彼らは成長しているのでしょう。ただ、ブログを見ていると彼らの継続力の無さが如実に表れています。飽きっぽいという部分を直すのにブログなどのツールを使って自分がどれだけ継続力が無いのかということを世間に示すことで「気づかせよう」としていましたが、なかなか難しい代ではありました。

【4年目】
この年からは、オーストラリア総領事館の留学フェアの支援、メディアへの露出などが増えました。

http://ameblo.jp/canpass/entry-10026590559.html

この代は女性の代表で学生スタッフも女性が多かったのですが非常にまとまりがあって、いろいろと新しい試みを行ってくれました。場を設定してあげると躊躇なくそこにチャレンジする姿勢が評判を呼びメディアなどにも度々取り上げられたのがこの時期です。

【5年目】
この年からは、前年の踏襲をしながらWebなどでの情報発信を強化してIT関連の活用が顕著になってきました。

http://ameblo.jp/canpass/archive1-200705.html

この代くらいからはIT関連のツールを活用するのに戸惑いがなく、チラシ制作やプロジェクトのWBS作成などもExcelなどで簡単に行っていました。時代かな?と感じながら学生支援が随分と楽になってきたと感じていました。

【6年目】
この年からは、女子学生向けの研修コースなども開設してメニューが増えてきました。

http://ameblo.jp/canpass/archive1-200805.html

この年は学生スタッフの数が少なくて苦労しました。WANの学生スタッフとプロジェクト単位の学生スタッフということでいつも固定したメンバーだけでやることから脱出できたのはこの時期です。

【7年目】
そして今年は、社会起業家支援のイベントを福岡市や西日本新聞などとの共催で企画しています。

http://cccfukuoka.yoka-yoka.jp/

7年間の学生支援で学んだこと

学生NPOWANの将来をどのようにしていくのかということをPPT(2003年11月作成)にまとめたものが、会社のサーバーに残っています。7年経過してそこで書いていることが実現してきています。




会社を経営しながら学生団体の支援を行うということは簡単なことではありません。

自分勝手な行動をとってしまう子供と大人の中間くらいの学生に社会の常識、仕事というものの本質を教えるということも簡単なことではありません。

最近では、多くの企業が新卒学生の教育のために疲弊しています。


個性を潰さずに、社会人としての考え方や視点を教えてあげるということは根気がいりますし、学生は私たち社会人の言動を逐一みていますので気を抜くこともできません。

要は、自分勝手で自分の視点でしかモノが考えられないような学生でも、単純に私のことを「スゲエ!」と思ったらついてくるということになるのではないかと思っています。言葉だけでなく、仕事の成果や考え方、行動量などで学生を圧倒することができれば、やはり動物の本能的な部分で自分勝手な学生でもついてきてくれます。

そのためには、学生がどうこう言うよりも社会人としての圧倒的な実績を彼らの前に示すしかありません。だから常に頑張れるということも言えます。当社の社員も学生からなめられないような仕事をしないといけないので大変です。


このような調子で、毎年、組織としてのレベルは上がってきています。
しかし、最近の学生スタッフはちょっとおとなしくなったような感じもあります。

会社などに入ったら、仕事は自分で奪い取らないとチャンスは均等にはない ということは彼らにも伝えています。チャンスをもらえないから成長できないなどのことを言う若手社員もいる時代ですので、ビジネスというのはお客さまからチャンスをもらって仕事で成果を出してリピートをもらうという原則を教えないといけないとは感じています。


大学の研究もインターネットで調べる?
http://news.livedoor.com/article/detail/4245903/
ことで楽になったという話もあります。



しかし、逆に今と比べると昔のWANの学生スタッフは酷かったと感じることもあります。

好き勝手にさせないとふて腐れる、経営者などに会わせすぎたのか普通のサラリーマンに会うと完全になめたような対応をする、社会人のイベントに参加させると居眠りしている、礼儀も敬意もありません。

周囲の経営者や社会人からいつもクレームを言われていました。(笑)


私自身も子供のように自分勝手な彼らを見ていて腹が立つこともしばしばで、何のために彼らの支援をしているのかわからないような状況になったこともあります。しかし、元気な彼らを見ていると自然と支援を継続していました。

7年もやっていると彼らから学んだことも多いと感じています。


人材育成で一番重要な正面から向かい合うということにも気づかせてもらいました。

来月のイベントは300人の集客を目標にがんばっています。

興味がある方は、ぜひ、ご参加ください。

7年間の学生支援で学んだこと

http://www.kg-wan.net/fccc/index.html

学生団体のイベントを行政機関やマスコミからが共催してくれています。






そういえば、ラグビーの平尾さんと一緒のイベントで講演したことありましたね。

http://www.g-hopper.ne.jp/seminar/echofair200606.htm

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Posted by 森戸裕一 at 12:07│Comments(0)人材育成
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