2008年03月24日

繊細な感性と大雑把さが混在

今日、パリ(paris)から帰国します。

毎年、3月末の数日をパリで過ごしてみて、この街は、よくもわるくも大人の街だということを感じます。
カフェなどでも喫煙率は高いと感じますが、タバコを吸いながら街を歩いている人も多いように感じます。女性の喫煙率が高いのも特徴でしょう。日本のように群れた中での自己主張の喫煙ではなく、自立した中での自己責任の喫煙に見えるのが不思議です。

ただ、カフェなどはテラス席が多いので副流煙は気になりませんが、人込みでも歩きながらタバコを持っている人が多いので子供などの顔の位置にタバコの火があるのは非常に危険だと感じました。
これはどうにかしてもらいたいものです。

歩いている人を観察すると、青信号の時間が短い歩行者用信号のせいなのかもしれませんが、歩行者は当たり前のように信号を無視します。
中国などのアジア圏では車が歩行者より強いような気がしますが、ニューヨークやパリでは歩行者や自転車が自動車よりも強いようです。赤信号で待っている人たちも、スキあらば渡ろうと車が来る方向を常に見ています。(笑)
フランス出身のサッカーの日本代表監督が、日本の選手を評して「赤信号だからと言って車も来ていない道路を渡ろうとしない」と創造性の無さを嘆いていたのを思い出しました。

ところで、このパリの街の歩行者用信号、

繊細な感性と大雑把さが混在



繊細な感性と大雑把さが混在

2つの絵柄のパターンがあります。

上の絵柄は普通の感じがしますが、下の絵柄は止まる、走るという意思が強いようにも感じます。

この2つのパターンの使い分けに特に規則性は無いようですが、街の中で混在しています。

このような細かいところは非常に大雑把に感じます。


ただ、モンパルナスタワーやモンマントルなどの高台からパリの街並を見ると、非常に繊細に街並みが統制されているのがわかります。建物の外観などの統制もそうですが、区画などは神経質なくらい規則性を持っています。街並にも歴史を感じます。

繊細な感性と大雑把さが混在


昨晩は、対面式のフランスの日本料理としては初めてミシュランで☆を獲得した「あい田」さんのところにお土産を持参したあとに、日本にも出店しているロブションのカジュアルなお店「ラトリエ・ド・ジョエル・ロブション」で夕食をとりました。

こちらも対面式の、日本の鮨屋さんのカウンターをイメージしているお店です。
カウンターから調理場が見ながら食事できます。

味はさすがロブションがプロデュースしているお店と唸るような繊細な味です。
フランス料理のソースの繊細な味を保ちつつ、日本の良さなどを織り交ぜています。
歴史を持つ両国の良い意味でのコラボレーションが出来ていると思います。
歴史にあぐらをかくことなく、常に進歩しているフランス料理がここにはあるように感じました。

日本への出店も加速しているからだと思いますが、日本人のスタッフも数人いました。
フランス語が話せるのかどうかはわかりませんでしたが、ヨーロッパに修行しにきていると、人種的な部分も含めて屈辱感を感じることも少なくないと思います。ただ、それがパワーになるのではないかと思います。自分が認められたいという飢餓感が人並み外れたパワーを生み出します。

ただ、忙しく働いている調理場の若手のスタッフ(この人は日本人ではないです)に(愛の)蹴りが入っているのも見えました。(笑)プロフェッショナルとして職人になる道も厳しそうです。
料理の世界にも最年少で☆を獲得したロブションのような天才もいると思いますが、その一方で凡人ながら人の2倍も3倍も努力して、その天才に近づこうしている人たちもいることが見て取れました。人の2倍も3倍も努力できるというのも才能で、そのような努力がプロフェッショナルを生み出すのだと思います。天才以外は自分が凡人だという自覚をして努力をするということを選択しないと自分の未来は創れません。

真のプロフェッショナルとは、私はこれまでの歴史をきちんと理解して、その歴史をもとに新しいエッセンスを加味して未来に対して良い価値を残す人たちではないかと思います。自分の人生だけで生きざまを考えるのか、自分が没した後のことまで考えて行動できるのか、経営者にはお客さまへ提供する価値、社員の生活も含めて後者の姿勢が求められています。

また、自分が没した後の未来のことまで考えると、後進の育成などもプロフェッショナルの仕事としては重要になると思っています。

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Posted by 森戸裕一 at 12:01│Comments(0)雑感
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