2008年04月11日

時間は有限!その中で結果を出す

昨日は、某システム会社の新人研修を行いました。

新人研修などで私が担当するのは、先日のメンター担当の方の研修や、今回のような社会人としての心構えやプロフェッショナルとしての仕事のやり方のようなカリキュラムになります。

その中で、トリンプ元社長の吉越氏の言葉を使って仕事のやり方を説明することがあります。

仕事のキャパシティ=「能力」×「時間」×「効率」


時間は有限!その中で結果を出す

「残業ゼロ」の仕事力 (単行本)
吉越 浩一郎 (著)
単行本: 208ページ
出版社: 日本能率協会マネジメント 出版情報事業 (2007/12/22)
発売日: 2007/12/22



仕事のキャパシティ=「能力」×「時間」×「効率」

と考えた場合に、能力は確かに日々あがっていくものですが、急速に能力があがるわけではないので、仕事のキャパシティを大きく向上させることの期待はできません。

時間は?

というと、たしかにここに問題があって、時間が豊富に使うことができれば仕事のキャパシティは大きく向上します。

ただ、時間を豊富に使うことができる仕事などありません。(研究などは別です)

通常は仕事には期限があり、時間を使えばそれだけコストは大きくなります。

だから、時間はキャパシティ向上を考える場合には固定した方がいいというのが吉越氏の考え方です。

たしかに残業無しで、1日に8時間労働の中で仕事のキャパシティをどれだけ大きくするかということを考えるのが仕事の基本になります。この時間の固定化をしなかったら仕事の効率化などは考えません。

本書などにも書かれていましたが、学生時代の試験や資格試験なども試験日が最初に決まっているので必死に勉強します。英会話のようにいつか話せるようになればという形の勉強では、なかなか必死になれませんし、結局、身につきません。

ですから、すべての仕事、作業には明確な締切日を入れるということが重要ということを本書には書いてあります。

ワークライフバランスなどの講演などを聞いていると、仕事以外の生活を充実をさせることが重要ということばかりが強調されていて違和感を持つことがありますが、仕事に締切日をきちんと設定して、その中で徹底的に効率化を考えるというのには共感できます。

ITなどのシステムを導入して効果がなかなか出ないのは、結局はそれを活用している人たちがダラダラと仕事をしていて、効率的に仕事をしようという意識が低いということがある場合もあります。

また、ノー残業などとばかり言っていると、仕事の効率化を考えずに定時に退社することばかりが注目されることがあります。

これでは、仕事に費やす時間が短くなっただけなので、さらに仕事のキャパシティは少なくなります。

仕事に費やす時間を固定化して、必死に仕事を遂行する能力の向上と徹底した効率化を目指すのが必要ではないかと私も思います。

会社というのは一人で仕事している訳ではないので、徹底的に効率化を考えながら組織力を発揮するために組織を構成している個々のメンバーがお互いに助け合って仕事を行う中で、情報共有の重要性や個人の能力向上の必要性を考えることができるのではないかと思います。

当社でも、次々に私がいろいろな仕事や課題(将来の投資)を組織の中に放り込んでいます。

その仕事や課題(将来の投資)を限られた人数の限られた時間でどのように消化していくかという中で工夫が生まれます。

残業を減らすために仕事を抑え気味に渡していたら、結局は工夫は生まれません。

残業を減らすということは課題として、その中に仕事をどんどん組み込んでいくということで必死になってもらっています。

自分はこれくらいのキャパシティしかない

というのは簡単ですが、そのような意識の人が1人でもいれば組織のキャパシティは限定されてしまいます。その人に仕事を任せることが組織全体のボトルネックになりますし、組織全体で効率化をしていこうというモチベーションもそがれてしまいます。


自分のキャパシティ以上の仕事をするために、会社で働いている

というのが、ビジネスパーソンの意識の中心にないといけないと思います。


自分だけではなんともならないと思う仕事、この時間では絶対に無理と思えるような仕事をなんとかするので、お客さまからは評価されますし、その中で周囲の仲間と共に成長することができます。

自分の甘さに流されないように、仕組み化して、その中で徹底的な効率を考えるというのがビジネスパーソンの仕事術と考えていますし、それを研修の中でも訴えていきたいと思っています。

紺屋の白袴と言われないように、自分の会社の仕事のやり方でも社員に徹底していきます。


また、以前のブログでも投稿しましたが、SBIの北尾氏が著書などで紹介している京セラ創業者の稲盛和夫氏の経営フィロソフィーにある人生の方程式も考えておかないといけません。

人生・仕事の結果 =「考え方」×「熱意」×「能力」

仕事への熱意があっても能力を向上させる努力を怠れば、仕事での成果などは低いものになりますし、逆も同じです。

そして、考え方という部分では、マイナス評価の考え方を持っていれば、熱意、能力が高くても、その絶対値は逆に振れてしまいます。そのような場合には、予想以上に大きな影響を周りに与えてしまいます。

学生などには話をしますが、自分の成長のために会社に潜り込んだというのは、私はマイナスの考え方と思っています。
自分を信じて採用してくれた会社のために必死に働いて、その中で自分も会社と共に成長するというのがプラスの考え方ではないかと思います。

さきほどの効率化も、残業代をもらえるということで効率化を考えなくダラダラと働いている、自分には自分のペースがあるということで周囲のペースには関係なく勝手な判断で働いているというのは、マイナスの考え方ではないかと思います。

考え方というのは、非常に深いように感じます。


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Posted by 森戸裕一 at 06:23│Comments(0)ビジネススキル
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