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2009年01月31日

次世代を担う人材に就職活動の際に考えて欲しい人生観

3月に九州工業大学で学生向けの講演することになりました。

理工系の学生に対して、話したいことはたくさんあります。
技術が便利な世の中を創り、技術が人間の思考まで変えてきています。

技術が進歩していく中で、技術に携わる人間は正しい倫理感や技術の進歩に負けないための知的好奇心などを持たないといけないなどのことも話をしたいと思います。

楽して稼ぎたい

ということを考える学生が増えています。

たしかに楽して稼げれば、それはそれで楽しい人生になるのかもしれませんが、楽して稼いだ結果、自分は成長しているかどうかのイメージは持ってもらいたいと思っています。

ただ、社会に出ていない学生時代に自分の人生をイメージすることはできません。

就職活動で会社は選ぶことはできても、自分がチャレンジしたいと思った職業につけるかどうかは配属発表がされないとわかりませんし、配属の後でもその部署で希望の仕事を任せてもらえるかどうかはわかりません。

どんな仕事を任せられても、まずは職業人としての土台作りのために真剣に取り組むということが大切ではないかと思います。

真剣に取り組むことで、自分の人生という線を創るための「しっかりとした点」を打ち込むことはできるのではないかと思っています。

目の前の仕事に必死に取り組む、例え自分がやりたいと思えない仕事でも必死に取り組むことで「その仕事の楽しさ」に築く可能性はあります。

以前も紹介しました、アップル社創業者のスティーブ・ジョブスのスタンフォード大学の卒業式での講演(日本語字幕付)です。



いろいろな捉え方はあるでしょうが、自分が好きなことをやりなさい、というよりも、将来どのような人生になるのかというのは、今の時点ではわからないわけなので、今の自分が状況を受け入れなさいという風にもとれます。




生きているものは、必ずいつかは死を迎える。

「死」というものを「最高の創造物」とジョブスは言いきっていますが、実際に死に直面した人間が言うと重みが違います。

ただ、「死」という絶対的なものを、自分では受け入れることなく毎日を怠惰に過ごしている人たちがいるということも事実です。

人生に目標を、職業人としても目標を持つ

ということをやらないと、親からもらった大切な命、人生を無駄に過ごしてしまうということに早く気付かないといけないのかもしれません。

学生などに「職業観」講演をしたり、キャリアについて話をしたりする機会が多いですが、若い彼らに人生観や死について意識するように話すことは非常に難しいです。ただ、ジョブスは自分の人生の振り返りの中から学生がスタンディングオベレーションするような講演を行っています。

自分の人生を振り返り、それを話すことで相手を感動させることができるか?

そのような生き方は難しくは無いと思います。自分の人生を大切するために、社会の一員としての責務を意識して、先人として次世代を「今よりも住みやすいもの」にするために自分の人生の意味を考えて、毎日を大切に、今日が人生最後の日だったらということを意識して過ごすことができれば、その生き様に人々は感動するのではないかと思います。

当社の社員にも職業人としての目標を明確にするように指示しています

自分の人生を意味があるものにするために、この職場で、この仕事で何を得るのか、その得た知識、知恵を価値に変えて社会にどのように還元していくのかということを必死に考えさせています。

自分の人生について必死に考えないというのは、必死な思いで育ててくれた親に対しての配信行為で、それを必死に考えられない人間が親となって子育てをすると、もっと無気力な子供が育ってしまいます。

価値の連鎖というものが親子で増幅されていけば次世代は良いものになると思いますが、環境などの影響で価値の連鎖が薄まっているのが現代のようにも感じます。

その薄まっている価値の連鎖を補完するためにテクノロジーが使われることになれば、こんなに有意義なことはありません。

テクノロジーを修める次世代人材には、いろいろと考えてもらいたいことがあります。


明後日は、ベンチャー企業や起業を考えている人たちへプレゼンテーションの研修を行います。ビジネスプランなどのプレゼンテーションで一番重要なことは自分の志をどのように表現するかということになります。

そういう意味でいうと、スティーブ・ジョブスは世界一のプレゼンテーターではないかと思います。




プレゼンテーションはイメージを持つことで格段にうまくなります。

参加者の方々には、ぜひ、ジョブスのイメージを持ってもらいたいと思っています。  

Posted by 森戸裕一 at 23:59Comments(0)就職観

2009年01月30日

次は何をしようか?

何かを成し遂げたときに、大きな充実感を得ると同時に「次は何をしようか?」

と即座に考える人たちがいます。

ベンチャー企業の経営者は、その代表的な人たちかもしれません。


小さな成功に満足することなく、次の課題を自分で見つけてチャレンジするという姿勢が自分の人生を楽しくします。


今、目の前にある課題(仕事)を成し遂げて 次の課題を考える

というベンチャー企業を発掘するために福岡の財団法人福岡県産業・科学技術振興財団は、ふくおかベンチャーマーケットなどのイベントを定期的に開催しています。


来週の月曜日に、その財団法人福岡県産業・科学技術振興財団様の主催事業で以下のセミナーを行います。

事前申込みが必要なんで、もしご興味がある方がいらっしゃればご連絡ください。

申込みに必要な事項は、

○ご氏名:
○お勤め先(大学生は学校):
○連絡先
 (住所)
 (電話)
 (FAX)
 (電子メール)

になりますので、申込み先(info@tisiki.net)までご連絡ください。

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 地域力連携拠点事業「プレゼンテーションセミナー」
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◇日時:平成21年2月2日(月) 14:00~16:00
◇会場:ふくおかIST ベンチャーサポートセンター研修室
(アクロス福岡西オフィス9F)
◇対象者:商談を目的としてビジネスプラン発表をお考えの企業経営者
◇定員:30名
◇受講料:無料
◇主催:地域力連携拠点ふくおかIST(http://www.ist.or.jp/)、
     フクオカベンチャーマーケット協会(http://www.ist.or.jp/ven/fvm/

◇講師:森戸裕一(ナレッジネットワーク株式会社 代表取締役)
 プロフィール: http://www.kouenirai.com/search/detail-200608-2466.html

◇内容
 ○フクオカベンチャーマーケット(FVM)のご紹介
 ○プレゼンセミナー
  ・資料作成のポイント
  ・シナリオづくり
  ・商談につなげるポイント 等
 ○個別相談

---

対象者は、企業経営者となっておりますが、営業マネージャーまたはリーダー職の方でも十分にお役立ちいただける内容となっております。自分のビジネスプランを発表したい、または、就職活動でプレゼンテーション技術が必要だという学生さんも見学がてら参加されてはいかがでしょうか?

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そういえば、今日、事務所に来ていただいたお客さんとお話をしていて、

「森戸社長はラジカルだから・・・」

という言葉をいただいたんですが、ロジカルの間違いなのか?ラジカリズム(改革主義者)の意味なのか気になりました。(笑)


改革主義といえば、その場で話をしていたのが、最近の大学生の就職活動はスタート時期が早くなりすぎているということで適正な時期ということで3月中旬に、


就活適正化宣言!!

などのイベントを開こうか?などの意見もでてきました。


たしかに、学生や大学就職課は、企業の採用活動を支援している広告業者さんから煽られて、どんどん就職活動の開始時期を前倒ししているように感じます。

1月末のこの時期で、すでに内々定のような形で企業から話をもらっている学生も出てきました。

広告業者さんも大変なんでしょうが、何だかおかしい状況になってきています。


次は何をしようか?

世の中のおかしい部分を指摘して、私たちが適正と思うことを市場に問う

という部分を、面白くイベント仕立てにするということもいいかもしれません。  

Posted by 森戸裕一 at 17:29Comments(0)ビジネススキル

2009年01月29日

「ビジネス+IT」のコラムに「人材育成+IT」を寄稿

今日からソフトバンククリエイティブ様の「ビジネス+IT」でコラムを連載します。



http://www.sbbit.jp/
http://www.sbbit.jp/article/10817/

このブログでも書いていますが、金融恐慌を転換期として企業内の人材育成の考え方が大きく変革するのではないかと私は思っています。

実際に変革しない企業は変革しないでしょうが、情報や知識をタイムリーに社員に渡すまでの時代から、その情報や知識を見て行動して知恵を人間が得ていくというイメージを与えるための教育を施す時代がやってきました。

しかも、そのプロセスが「楽しい」「ワクワクする」などで表現されると、継続した成長につながっていきます。

人材教育の観点から、企業内のIT化の行く末などを考察するコラムにできればと思っています。  

Posted by 森戸裕一 at 12:47Comments(0)人材育成

2009年01月28日

北へ 南へ 東京へ

昨日、札幌から福岡に飛びましたが、今日の朝は福岡から東京に飛んできました。

週末は九州北部も大雪だったので、北や南という感覚はないですが大きな移動は精神的に疲れます。

今日の東京でのミーティングは午前中2本、午後3本、非常に有意義な打合せになりました。

2月3月のスケジュールがどんどんタイトになっていきますが、まあ、こんな生活を10年ほど送っていますので、今年も年度末の欧州を楽しみに頑張っていきたいと思います。


2月25日には、NEC様主催のセミナーで基調講演をします。



セミナー名称 不況下の企業経営に求められるIT戦略セミナー
テーマ ~今こそ情報共有基盤の強化で社員力を活かす~

日時 2009年2月25日(水) 13:30~16:20 (受付開始 13:00~)

会場 NECブロードバンドソリューションセンター(品川)
JR品川駅 港南口(東口) 徒歩1分
東京都港区港南2-16-1 品川イーストワンタワー7階

受講予定者数 80名
受講料 無料(事前登録制)




マイクロソフトさんは、

社員力を経営力に

ということでキャンペーンなどを展開されていますが、まさに経営力を上げるためには情報化投資で社員力を上げる仕組みを作ることが先決だと思っています。  

Posted by 森戸裕一 at 23:55Comments(0)出張

2009年01月27日

人を動かす情報、人が創りだす知識

今日の札幌は晴天です。

今日は午前中にプロジェクトミーティングを行って、午後からはいったん福岡に戻り、明日の朝一番のフラントで東京に入ります。

ちょっと効率悪いですが、今日の夕刻からの福岡でのミーティングも重要な事項になります。


東京での仕事もこの時期は営業支援的な仕事が多くなっています。

不況と言われる時代でも、きちんと専業戦略を練って結果を残している企業はたくさんあります。


不況ですね~

不況ですね~


とお互いに慰めあっていても何もはじまらないので、不況の構造を早急に解明して不況の次に来る好況はどのようなビジネスが主流になるのかということを考えるための情報収集を必死にやらないといけません。


情報システムの普及、インターネットの普及が市場にどのような影響を及ぼして、次の時代はどうなるというイベントでの基調講演のお話もいただきました。

2月下旬に東京での講演になりそうです。

時代を創るのは、いつも人であって、情報システムというのはその人に対して影響を与えるものであるということが基本的な考え方で、その影響は人の行動特性をどのように変化させるのかということがイメージできれば次の時代も見えてきます。

難しいようですが、非常にシンプルです。

行動した結果が知識や知恵になります。

当社の社員にも無駄な行動は排除しながら、有益な行動を限られた時間内で徹底的に行ってほしいと思っています。

有益な行動は自分の考えだけではできません。

周囲が望んでいる行動、自分が気付かなかった領域での行動

そのようなものの積み重ねが、知識や知恵に昇華していきます。  

Posted by 森戸裕一 at 10:30Comments(0)雑感

2009年01月26日

楽しいイメージを共有することからはじめる

今日、北海道に入りました。

週末は九州も積雪があるくらいの気温でしたが、北海道の寒さは九州の一時的な寒さとは違い底冷えという言葉がピッタリするような感じです。

到着して、すぐにクライアント企業を訪問して新規事業のミーティングをリーダーを交えての事業プランの説明などを経て、夜は社長をはじめ経営陣と一緒にお食事に行きました。

経営陣の思いをリーダークラスに伝えて、それをリーダーの口からメンバーに伝える。

その思い(理念、戦略など)を理解するのにも、それなりのスキルが必要になりますし、その自分が理解できたことをメンバーに伝える(理解させる)のにもスキルが必要になります。

組織に戦略を根付かせて、個々の社員が自分の考えではなく、組織が目指している事業目的を理解してそこに自分の付加価値を加えて行動する

口で言うのは簡単ですが、これにはちょっと手間がかかります。

伝達する情報(コンテンツ)のわかりやすさ、伝達経路(レポートラインやWGなどの戦略コミュニティ)の選定、情報を得た後の個々の社員の行動イメージなどをきちんと理解させておかないと優れた戦略も組織に浸透しなければ意味がありません。

情報化時代から知識化時代への変革期を迎えて、これらのことをどのようにして実行するかということを真剣に考えている企業は次世代でも生き残る企業になると考えています。

その知識化時代の情報マネジメントの後は?

ということになると、知恵の世界になりますが、そこは人間本来の感情の部分をくすぐるマネジメントを考えないといけない時代になると思います。

情報過多で情報処理に疲弊した我々は、次の世代では楽しいことをやりたいと切に願うようになります。

楽しいことをイメージして、今の自分の目の前の仕事を「楽しい方向にもっていこう」という人間本来の欲の部分を意識した組織マネジメントと情報マネジメントをミックスするような形を、今、考えています。

誰しも成功したいと思っています。
誰しも認められたいと思っています。

しかし、成功のイメージや他人に認められる場面のイメージが目の前にあるリアルな情報に比べて乏しい中で、「どうせ自分は・・・」というマイナスのイメージが先行してしまっているようです。

仕事は楽しいというイメージを可視化して、それを共有していく手法が情報システムを使って人を動かすトレンドになるでしょう。

仕事は楽しい というイメージが共有でき、その楽しいイメージに関する共通言語を常に使って仕事をすることで組織は活性化していきます。


難しいですね
それ苦手なんですよ
やれればいいですね

などの言葉が横行しない組織を作ることが最優先で、それがクリアできれば次は夢のある戦略をインストールする段階に入ります。

オンリーワンの会社を創る

というのは、自分の会社もそうですが、組織改善や営業支援をしている会社に目指してもらいたいことです。

どの領域で、どの商品でなどを考えることも必要ですが、その領域で一番になったり、商品を販売するイメージは楽しいですか?

ということが一番考えないといけないことではないかと思います。  

Posted by 森戸裕一 at 23:59Comments(0)組織改善

2009年01月25日

腹を括る(くくる)覚悟はあるか?

自分の人生の目標なり、仕事での目標なりを設定することは、自分の行動量を上げるために必要なことです。

考えるだけで行動しないと結局は目標に近づくこともできません。

目標を達成できるかどうかは、どれだけ行動したかということにかかっています。

ただ、目標を設定してもゴールは非常に遠く感じるので最初の一歩を踏み出すのはパワーが必要になります。

このパワーを得るためには、まず自分の「腹を括る」ことが必要ではないかと思います。

腹を括る(くくる)

インターネットなどで調べてると、「腹を据える」などの言葉と「高を括る」という言葉が混在した言葉のようですが、覚悟を決めるという言葉として使われているようです。

組織などで目標を設定して、その目標を達成できる条件が整っている時に、次に整えないといけないのは目標に向かって走る人たち(部下)の覚悟を決めさせるということになります。
旗を降っている大将が腹を括っていないというのは勝負をする前から負けを認めているのと同じですが、一緒に勝負をする人たちに腹を括らせることができないと、いくら凄い戦略を考えてもその戦略が実行されないままになってしまいます。

日本の経済状況的にはすべての国民が「腹を括る」状況になっています。

ただ、そのような状況に腹を括れなくなった人たちが増えているので、その人たちをどのようにサポートできるのかというのが当社の課題になっています。

「腹を括る」ために必要になるものは?

目標を達成したときの報酬をお金や昇進などだけでなく、喜びに近い感情を作ることではないかと最近は感じています。  

Posted by 森戸裕一 at 23:15Comments(0)ビジネススキル

2009年01月24日

巨人の原監督は楽天の監督はできない?

野球のWBC(ワールドベースボールクラッシック)に関するニュースが、今年のプロ野球のオフは中心になっています。

WBCの日本代表の監督は紆余曲折がありましたが、巨人の原監督になりました。

原監督の現在の力量というのはわかりませんが、巨人というチームを率いているリーダーということを考えると適任かもしれません。

個々の能力が非常に高い巨人のようなチームのリーダーと、個々の能力は他チームに劣るチームを率いるリーダーの人材マネジメントに対する考え方は大きく変わってくるのではないかと思います。

これは、大手企業の組織マネジメントや人材マネジメントを専門にやっているコンサルティング会社と中堅企業や中小企業を専門にやっているコンサルティング会社の考え方の違いに似ているようにも感じます。

個々の社員の能力が高い大手企業の社員と、中堅・中小企業の社員の育成方法は違うということになります。

社員の能力以外にも自社ブランドなどが確立している大手企業と、社員がブランドの一翼を担う中堅・中小企業の社員の動きの違いというものもあるのではないかと思います。

当社は大手企業、中堅・中小企業、ともにご支援をしていますので、そこらへんの切り分けに社員は苦労しているようにも感じます。

九州に拠点を置いている企業の難しさなんですが、どちらに絞り込むという戦略をとるのか、今までの概念を壊すやり方を考えだすのか、その決断をしないといけないタイミングになってきています。  

Posted by 森戸裕一 at 23:27Comments(0)組織改善

2009年01月23日

寿命を伸ばすためには退屈な仕事をする

今日は、社員の個人面談を1日かけておこないました。

個人の成長目標を確認して、その中で会社として場を提供できる部分を創ってあげることができないかというのが目的です。

1日の多くの時間を過ごす会社で社員は人間的にも社会人としても成長していくわけですが、その場創りについてはいろいろな知恵を働かせていく必要があると感じています。

会社の方針に社員は合わせるべきだという考え方もあるでしょうが、会社というのは社員の集まりでしかないというのが私の考え方なので、会社の雰囲気が悪ければそれは社員個々の問題ですし、業績が悪いのも社員全員で考えて対策を講じていかないといけないのではないかと思っています。これが中小企業の基本的なスタンスではないかと思います。

高度経済成長期のように景気は拡大していくものというのが前提の時代と、成熟期を迎えた時代とのマネジメントは大きく変わってきます。

組織マネジメントの答えは個々の社員の中にあり、その社員がお互いの成長を望んで助け合う中で組織の力は醸成されていきますし、自分の力以上の成果を出すことで更に高みを望み始めます。


デール・カーネギーの著書である「人を動かす」の中で、人を動かす三原則というものが紹介されています。



人を動かす
単行本: 346ページ
出版社: 創元社; 新装版版
ISBN-10: 4422100513
ISBN-13: 978-4422100517
発売日: 1999/10


書籍は「人を動かす三原則」「人に好かれる六原則」「人を説得する十二原則」「人を変える九原則」の四部構成です。
付録として「幸福な家庭をつくる七原則」も付けられています。


〇人を動かす三原則

1.盗人にも五分の理を認める(他人の批判、非難は何の利益にもならない)
2.重要間を持たせる(他人に評価を与えるときには率直で誠実な評価を与える)
3.人の立場に身を置く(人は自分の意思でしか動かない)

この人を動かす三原則に対しての書評は、
http://d.hatena.ne.jp/hmiyaza1/20070411/1176222242
こちらのhmiyaza1さんのブログに書いてあった内容が一番わかりやすいように感じました。

わたしはイチゴミルクが大好物だが、魚は、どういうわけかミミズが好物だ。だから魚釣りをする場合、自分の好物のことは考えず、魚の好物のことを考える。イチゴミルクをえさに使わず、ミミズを針につけて魚の前に差し出し、「ひとつ、いかが」とやる。


当社の社員には、充実した人生をおくってもらいたいと思っています。
そのために、会社という場で、どのような気づきを得て、どのような成長をして、最終的には自分の人生において何を成し遂げるのかということを真剣に考えてもらいたいと思っています。

アインシュタインは相対性理論の中で「楽しい時間は短く感じ、嫌な時間は永遠のように感じる」と言っています。

会社で嫌な時間を過ごすと寿命は長く感じるかもしれませんが無意味な人生になるかもしれません。  

Posted by 森戸裕一 at 23:28Comments(0)ビジネススキル

2009年01月22日

正社員としての意識と働き方

先日、学生から「正社員」と「派遣社員」で、経営者から見て求めるものは何が違うのですか?

という質問をもらいました。

正社員というのは、当たり前ですが、正規雇用従業員です。
(正社員に対して悪社員とか偽社員という表現はありませんと学生には説明しましたが・・・)

正規に雇用するということは、会社の中長期計画の中で戦力として働いてもらいたいということと、渡された仕事の価値を最大化するという期待が込められて採用しています。

正規に雇用するということはリスクも伴いますし、コストもかかります。

派遣社員の場合には時間コストになっていることが多いので、その時間コストとやってもらっている仕事の価値ということの比較になりますが、正社員よりもコストが安い構造になっていればOKですし、正社員に会社が本来求める仕事に集中させたい場合には、事務作業などは極力排除するためにその仕事は派遣社員の方々にやってもらったりします。

正社員にも「自分が今日1日机に座っているとどれくらいのコストがかかっているのか?」ということを意識してもらいますが、少なくとも、自分が1日会社にいるだけでかかるコストの回収だけでなく、事務所費用、管理職、スタッフ部門、派遣社員の人件費、将来のための投資費用なども稼がないと会社は存続できないので、正社員が稼がないといけない金額は莫大になります。

最近は、インターネットのWebサイトを情報検索と称して1日中ながめている社員も増えているようですが、これでは会社はおかしくなります。

また、会社は正社員の社会保険料なども半分負担しないといけませんし、雇用保険、労災などいろいろなコストがかかります。また、人材は育成しないと継続して仕事ができるようになりませんので何らかの形で教育というものも施さないといけません。

昔、社員が、社会保険をかけるけどという話をしたら、「若いから病気しないので、その分、給料でください!」と言いましたが、あまり制度のことがわかっていなかったようです。(笑)

社員を保険に加入させなくてもよいのであれば、そんなに楽なことはありません。


話はずれましたが、正社員と派遣社員の働き方の違いを私がどう考えているか?

ということで考えると、正社員には1つの仕事に沢山の意味を見出して欲しいと思っています。会社はいろいろな仕事をしていますので、その他の仕事とのシナジーを生み出す価値の作り方、情報をもとに自分で仮説をもって目の前の仕事の方向性を考えるなど、正社員の仕事の仕方は目に見えないところで大きく差が出てきます。

派遣社員の方々にも、このような動きはしてもらいたいという意識はありますが、契約形態がそのような形にはなっていないので、そこまで無理は言いません。紹介予定派遣などの制度を使って、派遣社員を経て正社員に登用される社員は必然的に上記の正社員としての自然な働き方をしています。


では、社員教育の見地で見た場合にはどうかということで考えると、大手企業などの社員研修をやっていると、正社員としての働き方を説くと寒い空気が流れることがあります(笑)、会社はそこまで自分たちの面倒をみてくれていないのに、自分たちがそこまで会社のためにやる必要はないのではないか、もしくは、自分には無理だという考え方になっている場合があります。

教育とは難しい仕事で、目の前の受講者のマイナスな思考を生み出す根っこの部分を捕えないと理論だけで話をしても何の解決にもなりません。

正社員というのは既得権ではないのですが、入社すれば生活の保障もしてもらえるし、少々わがままを言っても許してもらえるという意識が出てくるから不思議です。そのような中で、ワークシェアリングなどの考え方が出てきました。仕事も少なくなってきたので、少ない仕事を分け合おう・・・そうすれば、自分の時間もできるし雇用は保障される。

私には、あまり理解できない考え方です。

工業などの単純労働の場合にはありでしょうが、価値創造を行う仕事ではこの考え方では会社は衰退していきます。

自分は、どのような社会人になりたい。

自分は、どのような人生を送りたい。

自分は、誰に対して最大の価値を提供したい。

そのWANTの部分を実現できるように、自分を律して、努力して、昨日の自分よりも今日は成長していかないといけないのではないかと感じています。

成長しない人は、〇〇したいという部分が無かったり、人から言われたことを素直に聞き入れることができない曲った性格になってしまっているように感じるのは私だけでしょうか。  

Posted by 森戸裕一 at 10:36Comments(0)人材育成

2009年01月21日

目の前の情報を人材育成に活かす

米国の大統領就任式がテレビで何度も放映されています。



この大統領の就任式をテレビで見ながら、家庭でどのような会話がされているのでしょうか。

就任演説の要旨
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090121-OYT1T00132.htm

親が子供に対してこの演説、映像を見て何を教えているのか?


差別の問題
挑戦するということの大切さ
自分を含めて変わる(Change)ことの重要さ
責任という言葉の重み

などが話のテーマになったのではないかと思います。


最近のテレビは不況の影響で制作費用が少ないのかもしれませんが、低俗なものか、同じような嗜好のものばかりになっています。個人の娯楽番組のようなものばかりです。

日本のテレビ番組を見ても家族の会話は生まれないのかもしれません。

子供がテレビを見ることを制限したくても親が見たいのでそのまま放置している。
子供との間に会話が無いのでテレビの音声で場をつないでいる。
そもそも、そんなことを考えたことがない。

家庭の中のテレビの存在にも意味を考えないといけないのではないかと思います。

1日に2時間のテレビ、1時間のゲームという時間は、学校での国語の時間を上回る。

(参考)テレビとゲームと国語の授業
http://www.kobegakkou-blog.com/blog/2007/04/post-8a5a.html

子供の躾のため、子供の教育のためにテレビをどのような位置づけにするのか?

このようなことを考えている親は少ないのではないかと思います。



これに似ている話ですが、最近、私は講演の中で、企業内人材育成のための情報システムの利用という話をすることが多くなっています。従来型のワークプレイスラーニングの姿には一人一台のコンピュータは存在していませんでした。しかし、今は社員一人に一台のパソコンは中小企業でも当たり前になっています。

その社員の目の前にあるパソコンのディスプレイに表示されている情報は、仕事の中でどのような位置づけになっているのか?ということを考えることがあります。

業務経験豊富な上司と経験に乏しい部下が同じような情報を見ても感じることは違います。

だから、共有している情報が持つ意味はリアルのコミュニケーションで上司が部下に教えてあげないといけません。

会社の業績、お客さまからのクレーム、競合他社の動き

などを情報共有していても、部下はパソコンのディスプレイを眺めているだけで、何も考えていないかもしれません。

だから、共有された情報の意味、その情報から自分はどのようなことを考えているかということを、きちんと話さないといけません。

企業内でのe-Learningの姿は、アクティブな情報を共有してリアルコミュニケーションで他者に多くの気づきを与える、行動を促すということになってきました。

静的な教材でのe-Learningから、動的な教材でのe-Learningに変化してきたことになります。

その意味というのは、変化の早い経済環境に対応するということとインターネットなどの影響で知識だけは豊富な若手社員に経験をどのように伝えるかという部分の企業が抱える課題を解決することにあります。


来月、福岡市と西日本新聞社の共催で「次世代e-Learningの姿」に関するイベントがあります。

http://qkeizai.nishinippon.co.jp/archives/5298


そこで講演をさせていただきますが、e-Learningという概念をどこまで変えることができるのかが私なりの今回の課題です。



オバマ新大統領は、「新しい責任の時代」という言葉を就任スピーチで発しました。

我々に求められているのは、新しい責任の時代に入ることだ。米国人一人ひとりが自分自身と自国、世界に義務を負うことを認識し、その義務をいやいや引き受けるのではなく喜んで機会をとらえることだ。困難な任務に我々のすべてを与えることこそ、心を満たし、我々の個性を示すのだ。


国が何をしてくれるかではなく、国に対して何ができるのか考えなければならない

というのは、ケネディ大統領がスピーチの中で話したフレーズですが、日本の政治の現状を考えると、我々日本人はこのように考えるしかないとも感じます。


国の政治は混迷していますが、国の政治を批判、悲観する前に、自分たちが国民としての責任を果たしているのか?

ということを考えさせられた、オバマ大統領のスピーチでした。


会社を批判、上司を批判する前に、自分は社員として、部下としての責任を果たしているのか?

ということも、人材育成の場で受講者と一緒に考えていきたいと思います。  

Posted by 森戸裕一 at 11:36Comments(0)人材育成

2009年01月20日

時流を掴む方法としてCGMを活用する

最近、ブログなどの消費者メディア(CGM)から市場動向を掴むということを心がけていまして、


ブログから話題やきざしを見つける、
http://kizasi.jp/

のようなサイトをチェックしています。



今日のトップは、

今日の注目の話題ランキング(10分毎に更新)

ウッホホウッホ 66.7pt 



ぼくゴリラの短歌で市長賞
http://mytown.asahi.com/chiba/news.php?k_id=12000000901190003

市長賞受賞作品
「ぼくゴリラ ウホホイウッホ ウホホホホ ウッホホウッホ ウホホホホーイ」


えっ~と、コメントが難しいですが、この作品をポジティブに評価できた審査員は凄いと思いました。


誉めれば伸びる




さて、このようにブログなどを定期的にチェックしていると世の中の人たちがどのようなコトに関心があるかについては、ある程度おさえることができるようになります。

その時流を掴む時間をどれだけ短縮して自分の考える時間を確保するのかということが重要で、考えるための情報収集は効率化を求めたいと考えています。


  

Posted by 森戸裕一 at 15:48Comments(0)ビジネススキル

2009年01月19日

人生の目標を明確化して仕事の意味を考える

「人材育成という仕事を通じて次世代を創る」

というのが、私自身の人生の目的になります。

手段としては、大学の学科(教育学部)と専門科目(数学)に従って学校の先生になるというものもありましたが、進路を決定するときに企業の人材育成の仕事を選択しました。

民間企業から東京の杉並区で中学校の校長先生に転身されてた藤原さんは、5年間の中学校の校長先生という経験を通じてewomanでインタビューに答えています。

http://www.ewoman.co.jp/winwin/120fk_second/index.html

このインタビューは非常に興味深いと感じました。

私自身も両親が学校の先生で兄弟も学校の先生、大学の友人のほとんどが学校の先生なので、学校の先生というのが身近な存在なので考えさせられるものがあります。

藤原さんの講演には何度か参加したことがありますが、その中で「14、15歳をどう教育するか?が一番大切」ということを言われます。実際に藤原さんが民間企業のトップ営業から中学校の教育に転身されたのも、そのような理由があるようです。

http://www.ewoman.co.jp/winwin/120fk_second/20.html
例えば、小学校で無邪気に野球をやっていた。みんなイチローになれると思ってる。サッカーをやっていた子がみんな中村や中田になれると思ってるように。ところが自分の実力というのが、中1から中2ぐらいで分かってきて、例えば、「これじゃ、食えないぞ」みたいなことを親から言われ、そういう現実に向き合わなくてはいけない。


藤原さんは、大きく環境が変わる思春期の中学時代にどのような教育をするのかが次世代人材を創るのには重要になると考えられています。日本の現状を考えると、これは正しいのではないかと思います。

大学生などになると良くも悪くもある程度は自分の思考は固められていますので、それを修正するのは時間がかかります。社会人などになると本当になかなか変われません。

ただ、そこにチャレンジすることを当社は選択しています。

情報化時代、知識化時代と言われる時代に次世代を担う人材をどのような形で創りだしていくのか

簡単な仕事ではありませんが、簡単ではないのでやりがいがあるとも感じています。

人生の目的は明確なので、目標として「学生支援のNPO活動」「企業内の情報化人材育成」などのプロジェクトの数値目標を企業として設定して社員と一緒に目標達成のために頑張っています。

欧米の市場原理主義的な資本経済が崩壊した金融不況がターニングポイントとなり、大きなパラダイム変化がおきて環境に優しい、人間が幸福を感じられる社会が創造されていくことを望んでいます。  

Posted by 森戸裕一 at 05:38Comments(0)人材育成

2009年01月18日

自分の仕事を客観視する

仕事が早い、仕事が遅い というものの差がどこにあるのか?ということを考えて、社員や学生、パートナーなどを見ていることがあります。

そこには優先度が間違っている仕事への取組姿勢というものがあるようにも感じます。

熟考する仕事は、重要度が高い仕事に対してであり、緊急性が高い仕事ではありません。

この重要度というのは、自分では判断できないということもあり上司なりに聞かないと判断できません。
緊急性というのは自分でも判断できます。

だから、緊急性の高い仕事ばかりに振り回されて重要性が高い仕事で考えるという時間が取れなくなってしまいます。

重要性が高い仕事がどうかの判断をするためには、自分の目の前の仕事の意味を考えるという習慣をつけないといけないのですが、この習慣がついていないというのが仕事の早さに関係しているようです。

私たちの思考はどうも自分の都合よく考えるという習慣があるようで、俯瞰的な視点でモノごとを見直したり、熟考しないと本質や背景などは見えないようです。

自分自身も客観的に見る意識を持つことではじめて自分の行動を変えるきっかけを持つことができます。

自分の仕事を俯瞰的に見えるようにしたり、仕事のイメージや行動のイメージを持つために、仕事が早い人は手帳を使ったりする習慣を持っていると感じています。  

Posted by 森戸裕一 at 23:58Comments(0)ビジネススキル

2009年01月17日

価値観の衝突が人を成長させる

昨日、遅くまで飲んでいましたので、今日の朝は少し辛かったですがホテルでメールのチェックや仕事を一通り行って、渋谷のホテルを11時にチェックアウトして、そのままパートナー企業の方とランチミーティングを行いました。

東京でのビジネス展開だけでなく、北海道での展開、九州での展開なども加速がつくような話ができました。

金融不況の後は本格的なボーダレス化が起きますので、地域の垣根、組織の垣根、世代の垣根、立場の垣根などをすべて乗り越えて「価値創造」のために知恵を使っていくことができそうです。

ボーダレスというのは、それぞれの価値観が衝突することでもあります。その衝突の中から大きな学びが生まれます。また、知識や経験が豊富な人間は、まだ未熟な人間に自分の経験や知識を伝える(教える)ことで暗黙知を形式知化できます。

当社では、すべての社員は学生をビジネスの視点で指導を行っていますので、関係する学生も伸びますが社員が大きく成長してきています。

学生の就職指導やプロジェクト管理能力アップ、コミュニケーション能力アップの支援は時間がかかりますが、社員が真剣にそれに取り組んでくれていますので、社員のプロジェクト管理能力、コミュニケーション能力アップが図れています。

教えることで自分が成長する

ということは、多くの企業経営者はビジネスパーソンの前で講演や研修を行ってきた私が一番分かっています。

来週の学生向けのセミナーは、今春、就職する学生と、今、就職活動を行っている学生を混在させて話をします。

混在させても大丈夫ですか?

と学生スタッフから聞かれましたが、混在することで理解が深まるということを伝えています。

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特別CANPASS→開催!!
「企業からの期待値を上げる就活ポテンシャルの高め方」
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1月に入り、いよいよ就職活動も本格化してきました。
エントリーシートの受け付けがはじまったり、面接が行われたりと就職活動を行っている皆さんにも忙しい時期になってきました。

1月22日からスタートする特別CANPASS→は、

「希望する企業の面接はせまっているのに、正直不安でしょうがない」
「自分なりに何とか対策を立てたけれど、何から手を付けたらよいのかわからない」
「自信が持てない」

などこれからの自分の就職活動に漠然とした不安を持っている学生の皆さんには必見の講座です。

特別CANPASS→は、1月22日から2月26日までの毎週木曜日、6回コースとして、開催します。
自分の将来や仕事のイメージを固めるために企業が必要とする人材像の明確化などを目的として限定40名で開催していきます。是非、ご参加ください。

【テーマ】
「企業からの期待値を上げる就活ポテンシャルの高め方」
(講師:ナレッジネットワーク株式会社 森戸裕一氏)

【日時】
1月22日(木)18:30~20:30 (受付開始:18:00~)

【場所】
・ibbfukuokaビル 6階会議室
(地図:http://www.kg-wan.net/ibbmap.html
【対象】就職活動中、就職活動を控えた学生
今春就職を控えた学生
【参加費】無料
【定員】40名
【主催】NPO法人九州学生ネットワークWAN
【協力】ナレッジネットワーク株式会社

※当日の服装は、スーツでも私服でも構いません。

詳しくは、下記ホームページをご覧下さい↓
http://www.kg-wan.net/sp_canpass012209.html

参加申込はこちらから↓
http://www.kg-wan.net/canpass_form_e.html
  

Posted by 森戸裕一 at 15:56Comments(0)人材育成

2009年01月16日

人材に情報を与え行動することで知識に昇華

今日は午前中はJIPDECさんの仕事で情報化白書関連の資料レビューを行って、午後からは新宿で講演でした。

JIPDECさんの調査研究が「企業IT利活用動向調査」なので、そこで見えてきたものも午後の講演ではトピックスとして話を盛り込みました。

この講演は3回シリーズで、

1回目は「情報化・知識化時代の戦略的営業体制の確立と売上につながる情報発信」

2回目は「中小・中堅企業の内部統制対応とセキュリティ管理」

そして、今回は、

「価値創造のための情報共有と次世代人材育成」

というテーマで話をしました。


3回連続で受講された企業経営者の方もいらっしゃいますし、テーマを選択して受講される経営者の方もいらっしゃいます。

今回はブログでも触れている金融不安の後に何が来るか?ということも含めて話をしました。


情報化投資と人材育成への投資

それをブレンディングすると何が起きるのか?

ということを話しています。


時代の流れは、当社が長年行ってきた企業変革プログラムが機能する方向にきています。

  

Posted by 森戸裕一 at 23:50Comments(0)講演

2009年01月15日

人材デザイナーとしての仕事

今日は福岡発の始発便(7:10)で東京へ戻りました。

昼間7件の予定をこなして夜は勉強会を行ってきたお客さんと一緒に食事へ。

この会社には、月に1度訪問して、夕方から2時間程度の勉強会を行ってきました。

北海道にも同じような勉強会をしているクライアントさんがいますが、東京のクライアントの勉強会は今日が最後でした。


金融不安からくる不景気感が世界中を覆っていますが、既存のビジネススキームが一気に壊れて、新しい時代が創造されているようでワクワクしています。

その新しい時代にどのような人材が活躍できるのか、どのようなビジネスが生まれるのか、どのような企業が台頭してくるのか、などを考える中で、

情報を知識に変えることで新しい時代が見えてくる

知識を生み出せる人材を育成することで新しい時代を切り拓くことができる

莫大な情報を流通させてきたネットワーク網の先には人間がいる

人間しか知識を知恵に変えることができない

などのことを考えて、職場のワークスタイルのデザイン、人材のキャリア形成のデザイン、などのデザイナーとしての仕事をこれからは強化していきたいと思っています。

綺麗なデザインを創るのではなく、工業デザインと同じように「使えるデザイン」をしていかないと社会の役には立ちません。


人しか価値を生み出せない

ということを再認識して、大きなパラダイム変化が起きている時代を生き抜いていきたいと思っています。


来週の木曜日は、就職を控えた学生向けのセミナーを行います。

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特別CANPASS→開催!!
「厳しい時代を乗り切る社会人としての心得」
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売り手市場の就職活動から金融不安と呼ばれる時代に社会人になる今春卒業、就職を予定している皆さまへ

社会人になるための準備期間である1月~3月は、社会人になってからスタートダッシュするための重要な時期になります。
社会人として働くために必要となる考え方、そして、今後の不安な経済状況を乗り切るために必要となってくる能力について、社会人基礎力を習得するためのステップをわかりやすく解説します。

就職を不安に感じている方、社会に出て活躍したいと考えている方、厳しい時代を生き抜く「サバイバビリティ」能力を身につけたいと考えている学生の皆さんには役に立つ内容が盛りだくさんです。

是非、ご参加ください。

【テーマ】
「厳しい時代を乗り切る社会人としての心得」
(講師:ナレッジネットワーク株式会社 森戸裕一氏)
【日時】
1月22日(木)18:30~20:30 (受付開始:18:00~)
【場所】
・ibbfukuokaビル 6階会議室
(地図:http://www.kg-wan.net/ibbmap.html
【対象】就職活動中、就職活動を控えた学生
今春就職を控えた学生
【参加費】無料
【定員】40名
【主催】NPO法人九州学生ネットワークWAN
【協力】ナレッジネットワーク株式会社
※当日の服装は、スーツでも私服でも構いません。

参加申込はこちらから↓
http://www.kg-wan.net/canpass_form_e.html  

Posted by 森戸裕一 at 23:18Comments(0)人材育成

2009年01月14日

させられているのではない

朝一便(羽田発6:30)で東京から福岡へ。

一度、自宅に戻り、会社に定時には出勤できました。


べつに誰にやらされている仕事でも無いのでストレス無く仕事ができていますが、会社勤めの時も「やらされている」という感覚は持っていませんでしたので経営者になっても感覚は一緒のように感じます。

自分で考えて、自分で決めて、日々生きていると主体的に(自分らしく)生きていると感じることができます。

別に、これは経営者にならなくても感じることはできることではないかと思います。


私は小さいときに塾などに行った経験があまりないのですが、今の子供たちは「勉強させられている」など感じているのでないかと感じることがあります。

勉強するよりも遊びたい、仕事をするより遊びたい

勉強をさせられている、仕事をさせられている

と考えると、勉強にしても、仕事にしても、そんなに成果は出せないように感じます。


どうせ、同じ時間を使うのでしたら、自分で、

勉強する、仕事をする

と決めて動いているという実感を持った方がすっきりします。

今日は、社員との打ち合わせ、学生との打ち合わせ、パートナーさんとの打ち合わせ、銀行さんとの面談などを行って1日を過ごしました。

充実した1日でした。  

Posted by 森戸裕一 at 23:58Comments(0)ビジネススキル

2009年01月13日

香港発の深夜便で帰国

昨晩、香港島のホテルを23時過ぎに出てタクシーで空港まで飛ばしてもらって(本当に飛ばしていたが・・・)、空港に到着。

香港を深夜2時発のフライトに乗って、朝の6時過ぎに羽田空港に到着しました。

そのまま今日は東京で打合せなどに参加して、夜は会食。

体はきつくはないですが、さっきまで香港にいたという感覚が不思議な一日でした。  

Posted by 森戸裕一 at 23:25Comments(0)出張

2009年01月12日

日本の将来と次世代人材育成

国は、日本の将来を担う労働力を確保するために「少子化対策」を行っているのでしょうか?

http://www8.cao.go.jp/shoushi/index.html

少子化対策と連動している入国管理局の「第3次出入国管理基本計画」を見ると、

http://www.moj.go.jp/NYUKAN/nyukan35.html

III  出入国管理行政の主要な課題と今後の方針

 1  我が国が必要とする外国人の円滑な受入れ
 我が国は現在,専門的,技術的分野の外国人労働者は積極的に受け入れるという方針を採っているが,これら我が国が歓迎すべき外国人の受入れを一層積極的に進めるとともに,その中でも世界で通用する専門的な知識や技術等を有する高度人材を始めとした我が国が特に必要とする外国人については,我が国の国際競争力を強化していく観点からも極めて重要であり,更に円滑な受入れを図ることが求められている。
 また,その際には,外国人が住みやすい環境作りを進めていく必要があり,外国人に対する社会保障制度の在り方に関する検討など他行政の施策と連携して,外国人が安心して暮らしやすい日本を実現することにより,外国人の円滑な受入れを推進することが可能となると考えられる。

 (1) 専門的,技術的分野における外国人労働者の受入れの推進
 (2) 人口減少時代への対応
 (3) 観光等による国際交流の拡大
 (4) 留学生,就学生の適正な受入れ
 (5) 研修・技能実習制度の適正化
 (6) 長期にわたり我が国社会に在留する外国人への対応
 (7) 外国人の円滑な受入れのためのその他の課題



とあり、人口減少時代への対応には、

我が国の総人口は,国立社会保障・人口問題研究所の推計(中位推計)によれば,平成18(2006)年に1億2,774万人でピークに達した後,以後長期の人口減少過程に入り,平成62(2050)年には約1億60万人になると予測されている。また,生産年齢人口は既に平成7(1995)年の8,717万人をピークに減少に転じており,平成62(2050)年には5,389万人にまで減少すると予測されている。これを単純に外国人の受入れだけで補完しようとすれば,例えば生産年齢人口のピークを維持するためにはピーク時以降毎年約65万人の外国人の受入れが必要になると試算されているが,単に量的に外国人労働者の受入れで補おうとすることは適切ではない。
 少子・高齢化に伴う人口減少社会への対応は,少子化対策,女性・高齢者の労働力率向上対策など様々な他の分野の施策と併せて検討されるべきものであるが,出入国管理行政としても,人口減少時代における外国人労働者受入れの在り方を検討すべき時期に来ていると考えられる。
 生産年齢人口が大幅に減少していく中においては,まず,専門的,技術的分野における外国人労働者の受入れを一層積極的に推進していくことが重要であり,専門的,技術的と評価できるものについては,経済,社会の状況の変化に応じ,在留資格や上陸許可基準の見直しを行っていく。
 さらに,そのような生産年齢人口の減少の中で,我が国経済の活力及び国民生活の水準を維持する必要性,国民の意識及び我が国の経済社会の状況等を勘案しつつ,現在では専門的,技術的分野に該当するとは評価されていない分野における外国人労働者の受入れについて着実に検討していく。その際には,新たに受入れを検討すべき産業分野や日本語能力などの受入れ要件を検討するだけではなく,その受入れが我が国の産業及び国民生活に与える正負両面の影響を十分勘案する必要があり,その中には例えば国内の治安に与える影響,国内労働市場に与える影響,産業の発展・構造転換に与える影響,社会的コスト等多様な観点が含まれる。
 なお,高齢化が進行する中で必要とされる介護労働者については,EPA(経済連携協定)に基づく受入れの状況を見極め,また,この分野が日本人の雇用創出分野と位置付けられていることも踏まえつつ,その受入れの可否,受け入れる場合の方策について検討していく。
 いずれにしても,人口減少,少子・高齢化への対応は,単一の行政分野だけで解決できる問題ではなく,技術革新のための取組など産業分野を含めた様々な分野の施策の連携が不可欠であり,その中で,出入国管理行政としても様々な要望を考慮しつつ検討を進めていくこととする。


となっています。


たしかに、労働力の量的な部分で将来の少子化対策は必要です。

それと同時に、労働力の質的な部分で、

ア  専門的,技術的分野における外国人労働者の受入れの基本的な対応

 専門的,技術的分野の外国人労働者については,専門知識,技術等を有し,我が国の経済社会の活性化に資することから,これまでも積極的な受入れを図っているが,現行の在留資格や上陸許可基準に該当しないものでも,専門的,技術的分野と評価できるものについては,経済,社会の変化に応じ,産業及び国民生活に与える影響等を勘案しつつ,在留資格や上陸許可基準の整備を行い,積極的な受入れを進めていく。
 例えば,国内法制との整合性に留意しつつ,国際的なビジネス活動の活発化の中で必要とされる長期出張者など新たな形態の在留活動に対応する在留資格を検討していく。また,情報処理技術に関する資格・試験の相互認証を通じた受入れを今後とも進めていくとともに,他の分野においても,例えば,相互認証を含め,資格・試験等を活用することを通じて専門性,技術性を確保しつつ,今後我が国の国際競争力を維持するためにも必要となる高い付加価値を生み出す外国人労働者を適切に受け入れるため,在留資格要件の緩和等の見直しを行う。
 また,我が国の看護師国家資格を有する外国人看護師については,我が国での滞在は研修目的で4年間までとされている現行の就労期間制限を緩和して受入れの拡大を図っていく。我が国の国家資格を有する外国人医師については,就労場所の制限や,我が国での滞在は研修目的で6年までとされている就労期間制限の緩和を図っていく。外国政府との間で,一定の数の相手国の医師又は歯科医師を相互に受け入れ合う旨を文書により確認し,英語による国家試験に合格した後我が国において診療対象を外国人に限定する等の条件の下で診療行為を行う外国人医師・歯科医師については,その受入れが外国人の住みやすい環境を整備することにもつながると考えられることから,今後の協定の締結状況等も踏まえつつ,上陸許可基準の整備を行う。
 なお,各国との間で進められているEPA(経済連携協定)締結交渉において,「人の移動」に係る事項も主要な論点となっており,専門的,技術的分野と認められるものについては,その円滑な受入れを積極的に図ることとし,必要に応じて不法就労等の問題を防止するための方策も含め,その受入れの枠組みについて関係府省と連携して検討していく。

イ  高度人材の受入れ促進

 経済のグローバル化や産業の高度化に伴い,世界で通用する専門的な知識や技術等を有する優秀な外国人の国際的な人材獲得競争は激しくなっている。そのような高度人材が実際に我が国に入国し,定着するか否かは,個々の企業の雇用条件などの我が国の経済的な魅力や生活環境等による影響が大きいが,そうした高度人材は我が国の経済社会にとって多大なる貢献が期待できることから,出入国管理行政としてもその獲得・定着化のための方策を講ずる必要性が増している。そこで,現在も積極的な受入れを図っている専門的,技術的分野の外国人のうち,例えば,各国がその専門的な知識や技術の獲得を争うような,より高度な知識や技術を有する外国人など,高度人材といえる範囲について検討した上で,以下のような措置を順次実施していく。


ということも並行して考えているので、これからの日本の若者は外国人労働者を相手にした競争もしていかないといけない時代になってくるということが考えられます。


一昨日から香港に来ていて、世界的な金融不況の中でも、移民や出稼ぎ労働者として逞しく生きている香港の若者を見ていて「日本は本当に大丈夫だろうか?」ということを真剣に考えてしまいます。



香港に出稼ぎに来ている家政婦さんは休日は路上で情報交換しています。



生きていくために仕事を頑張らないといけない

というのは、単純労働を行う際には一番のモチベーションになると思います。

頑張れば頑張るだけお金が入る

という構造も、生命力が強い人には一番の労働環境です。


では、

日本の若者に働くモチベーションを与えるためには?

ということを真剣にいろいろと考えています。


小学生や中学生、高校生くらいの子供と話をしていて、

何で勉強しないといけないのか?

という彼らの疑問に答えることが難しくなっています。


勉強して、いい大学に行ったら、将来、安定した職業について、幸せな人生になる

本当?

って、彼らの世代でも感じているはずです。


学歴、安定した職業

って、親の世代が感じていた価値が、今の彼らの世代が大きくなった時には、絶対的な価値では無くなってきています。


国立大学の独立行政法人化により、職員数が減らされることも影響しているのでしょうが、博士資格を持っているポスドクの就職難の支援依頼なども私のところに舞い込んで来ます。

http://banare.rikoukei.com/posudoku.html


安定していると言われる会社への就職や公務員になって、職場の閉塞感から精神的に参って職場に出れなくなってしまった人も増えてきています。

それらを若い人たちはインターネットなどから情報として得ています。

自分の将来が見えないという状況が、今、就職活動をしている彼らを不安にしています。


逆に、小学生や中学生、高校生の勉強の仕方を見ていて、自分がわからないところが出てきたときに真剣に問題に取り組むか、簡単にあきらめるか、という部分も非常に興味深く見ています。

簡単にあきらめるという行動や自分には難しい問題(たとえば駿台模試だから・・・)と勝手に決めているという部分が見受けられます。

社会人の仕事に対しての取り組み姿勢に似ています。

目の前の仕事を「自分には関係ない」「自分にはできない」「自分としては興味が無い」という姿勢で、本気に取り組まない社会人も増えています。

たしかに、そのような社会人は仕事ができなくても雇用してくれる(?)安定した職場に就職するか、誰か(家族)に食べさせてもらうという決断をしないと生活はできません。

そう考えると、安定した会社、安定した結婚、安定した、安定した・・・・ということを考えることも納得ができます。

しかし、そのような考え方の人は、先ほど記したように学校の勉強も妥協しているので学歴が高くないということになります。


守ってくれる人たち(国や自治体、家族など)が、守り切れなくなったときに、日本にはたくさんの働くことができない人が溢れそうな気がします。働く意欲が無い人が増えてきているというのは、それくらい大きな負債をこの国に残すことになりそうです。


外国人労働者の受け入れの規制緩和と働く意欲が湧かない日本の若者

という組み合わせが将来、どのような国を作ってしまうのかということを、外国諸国の歴史に照らし合わせて考えないといけない時期に来ています。


私に関係している学生や社会人には、

もっと生命力を持て、目の前のことに必死になるということを習慣付けろ

ということを言います。

簡単にはできるようにはなりません。ただ、言い続けないと彼らの「あきらめ感に似た」意識を作った年月を超えることはできません。


日本の将来を悲観することばかり言っている評論家にはなりたくはありません。
日本の将来を悲観することがないように、今、目の前にいる若者の意識を変えていくしかありません。

私の世代がやらないといけないことは、そのようなことではないかと思います。

海外に来て、いつも不安にかられ、学生団体支援や若手社会人の再教育のパワーに変えています。

少子化対策も必要ですが、外国人の生命力のパワーに打ち勝つ次世代人材の育成を真剣に考えないと、この国の将来の不安はぬぐい切れません。  


Posted by 森戸裕一 at 09:46Comments(0)就職観

2009年01月11日

ボーダレスの時代にどのように生きるか

昨日の夕刻の便で香港に飛びました。

ホテルのついたのは深夜ですが、空港からホテルまではAirportExpressを利用しましたので香港島中環のホテルまでは20分程度でした。

中環(セントラル)駅に直結しているホテルにチェックインしたのが1時くらいになりましたが、ここらへんの治安は悪くないので途中のショッピングモールを歩いてホテルまで行きました。これくらいの時間はショッピングモールの床を磨き上げる人たちに姿が多いですね。

ホテルはNewYear記念パッケージのようで様々な特典がついているようです。

香港までの機内でも本を1冊読みましたが、こちらでもネット環境などが充実していますので、環境を変えていろいろとビジネスのことを含めて考える時間をとりたいと思っています。

携帯電話は通じるし、ネット環境もあって仕事もできる、住んでいる人が持っている情報などもある程度は入手できるし、働いている人たちの感覚と違和感を感じることも少なくなってきています。

国境や民族の違いというものがあまり感じない時代になってきたと、毎年、年末、年始は香港に来ていますので感じています。  

Posted by 森戸裕一 at 23:55Comments(0)雑感

2009年01月10日

オルタナティブブロガーの集まり

昨日は、ITメディア社が主催されている「オルタナティブブログ」のブロガーミーティングに参加して、少し話をしてきました。


話した内容は、ミーティングに参加されていました日本シー・エー・ディー社の小俣さんが投稿してくれています。

http://blogs.itmedia.co.jp/komata/2009/01/post-138a.html

1時間という時間だったので、最初の30分くらいは私がどのような人間なのか、どんなキャリアなのかということを話をして、参加者の皆さんの反応などを確認して、後半は私が抱えている課題を質問形式にして参加者の皆さんに議論に参加してもらいました。

参加者の方々のキャリアは様々ですが、日常的にブログを書かれている方々なので論理的に話をされる方が多い、非常に面白い形になりました。  

Posted by 森戸裕一 at 09:32Comments(0)講演

2009年01月09日

仕事ができる人は気が利く人

仕事ができる人とは、どのような人か?

と学生に質問されると、

 気が利く人

と答えます。

気が利かない人が仕事ができないという訳ではありません。実際に技術者や研究職の人たちには気が利かなくても技術力で勝負されている人たちもたくさんいます。

ただ、ビジネスパートナーに「気が利く人」と「気が利かない人」がいると、当たり前ですが「気が利く人」と一緒に仕事がしたくなります。営業などの仕事は「気が利く度」を相手から見られているのと同じで「気が利く」ということを付加価値として評価されることが非常に多いと感じています。また、組織として仕事をするときに「気が利く人」は周囲から重宝がられます。

さて、この「気が利く」という言葉ですが、当然、自分では「気が利いている」と思っていても、相手が「気が利いている」と思ってくれない場合には「気が利く人」とは言えない訳で、気を利かせるためには相手が何をしてもらいたいと思っているのか、相手に何をしてあげれば喜んでもらえるのかという察知力、洞察力が必要になります。

察知するというのは気づくということで、気づくためには常に集中しておく必要があり、周囲に気を配るという注意力も必要になってきます。子供さんの通知表などに、集中力に欠ける、注意力散漫と書かれていると察知力が低いということになるので、将来、仕事に支障が出るかもしれません。

では、洞察力という言葉ですが、これは気配を察知する、相手の意図を察知するというものよりも深いように感じます。

洞察という言葉は、察知という瞬時の判断ではなく、深く考えて答えを出す力ではないかと思います。


気が利く

という人間は、仕事の意味なども常に深く考えていて、同僚などの動きなどにも気を配り、お客さまの言葉や行動から意図が汲みとれる人間になります。


では、どのようにして、そのような能力を鍛えるか?ということになりますが、ひとつはそのように気が利く人間になりたいと素直に思えるということが重要ではないかと思います。

プライベートでは「天然」でもいいのですが、仕事で「天然」性を発揮されると周囲に迷惑がかかるだけで、ほとんど意味がありません。

「気が利かない人」は性格だから変わるのは無理だという人もいますが、無理かもしれませんが「気が利く」ようになりたいという気持ちまでも無いという状況だったら仕事で成果を出すというのは無理ですが、気持ちが継続できるのであれば、その気持ちを評価されるのではないかと思います。

仕事を任せられた時に、その仕事で成果を出そうと必死になることが相手に伝われば相手はそれなりに評価してくれますし、その相手に伝えるという部分で「気が利く」対応をするということはポイントになります。

逆に、成果を出すために必死になれない人は、やはり「気が利かない人」のような気もします。
成果が出なくても必死になることで評価をされるかもということを察知できていません。

単純作業こそ気が利くかどうかが一番見える場面になり、例えば、上司と飲みに行ったり、接待などに同行したりして、コートを掛けてあげる、上座に相手を座らせる、相手の皿に料理を取り分けてあげる、醤油をとってあげる、お酒を注ぎ足す、お手洗いの場所を教える、などなど苦手な人はやはり仕事の場でも気が利かないようです。

上司が部下を飲みにつれていく、接待に同行させるなどの場面もずいぶんと減ってきたようですが、最近では恥ずかしくて一緒に飲みには連れて行けないと嘆く年配の人たちも増えてきました。

「気が利く」ようになりたいと思わない若手社員も社員ですが、彼らが「気が利かない」ことで結局は仕事の場で多くの人が迷惑を被るのであれば、そのような練習の場を職場で作ってあげる必要もあるのではないかと思います。

気が利かないと感じた時に注意する

というだけでも、少しは変わってくるのではないかと思います。

たぶん最初は注意を受けた意味がわかりませんが、きちんと注意の意図を伝えてあげると次からは意図がわかる場合はその時だけでも行動ができるようになります。

躾の段階でやっておかないといけないことを、会社でやらないといけないことは増えています。

人材が成長しない理由が、このようなところにあるとは思わなかったという企業の教育担当者も増えています。

気が利かない人が、いくらスキルを習得しても、そのスキルを発揮する場面に気づかないという笑うに笑えないこともあるように感じます。

皆さんの周りには、どれくらい「気が利く」ビジネスパーソンがいますか?  


Posted by 森戸裕一 at 05:21Comments(0)人材育成

2009年01月08日

プロジェクト経験を通じて成長の糧を得る

ピュアな学生や若手社員に対してどのような助言をして自分の力で成長してもらうか?

ということを、いろいろと考えますが、一昨日のBizPASSトップゼミでは、企画・運営に携わった学生スタッフやそれを支援した当社の社員がプロジェクトを通じてどのように成長してくれるかということを楽しみにして、あまり口出しをせずに見守っていました。

そして一昨日はある程度の成功は収めることはできましたが、学生スタッフからの感想の中で以下のようなものがありました。

>しかし、このイベントがこんなにもスムーズに進行出来たのは
>ナレッジネットワークの森戸社長をはじめ、社員の方々がしっかりとレールを
>ひいていただいていたからなのです。台本は既に出来ていたのです。
>正直、私はあまり自分自身がこの企画を創りあげた!という感覚がないのです。
>

そのコメントに対して、以下のような助言を学生スタッフ全員には投げかけました。


****

BizPASSトップゼミの学生スタッフの皆さんへ

おはようございます。森戸です。

〇〇さんからのメールを読んでいて、ちょっとだけ助言です。

今回のイベントについてですが、ある程度のレールは当然ひいていました。
ただ、そのレール(方向性)に学生の皆さんがどれくらいの枝葉(付加価値)
をつけることができるかを私は見ていました。

「学ぶ」という言葉の語源が「真似る」ということは皆さんも知っていると
思いますが、人を育てるときには最初に土台を作ってあげて、そこに個性を
乗せていくということをやらないと、土台が無いのに個性だけでは仕事はで
きるようにはなりません。今回のプロジェクトは土台(仕事の型)というも
のを学生スタッフの皆さんに理解してもらうためのレールは引いています。

仲間に感謝する、参加者(企業、学生)に感謝する

そこから始まり、さらに感謝してもらうためにはどのようにしていけばよい
のかということを必死に考えてもらいます。

当社は企業の新人研修や中堅社員研修などを行っているので企業で活躍でき
る人材をどのように育成していくのかということを知っています。今の若者
が抱える課題も知っています。だから、学生のうちに皆さんには自分の現状
に満足せずに更に高いレベルを目指す姿勢、反省するだけでなくそれを糧に
するという行動などを習慣化してもらいたいと思っています。

最初に失敗すると「次も頑張ろう!」という気持ちは萎えてしまいます。
ある程度の成功とそこでの学びを次の課題として連続した活動をしていくと
気づいたときには大きな成長を果たしています。

自分が思ったようにしないとモチベーションが上がらないというのは子供ですが、
他人が敷いたレールの上でもそこで最大のモチベーションを発揮する力を
持っているのがビジネスパーソンです。

〇〇くんのミクシーのコメントに友人からの助言が書いてありましたが、あのような
意見をもらえるというのは本当にありがたいことで、その苦言は期待の裏返しと
いうことで、それに対応できるようになれば確実に成長できていると実感できます。
クレーム、苦情から目をそらさない、逃げずに対応していく人間だけが成長します。
仕事ができる人間というのは、そのようにして作られていきます。

社会人(今回の場合には当社の社員)を唸らせる、感心させるような考えと
行動をすれば、当然、レールなどは修正できます。正解ではなく納得解を創
るという形でプロジェクトに関われば確実にエンプロイアビリティは高まり
ます。(エンプロイアビリティ=雇用され続ける能力)

次のプロジェクトに参画することで、更にいろいろと感じてみてください。


***

若手社員などが仕事ができるようになるには時間がかかります。

石の上にも3年ということで、3年くらいの時間をかけてやっと一人前の仕事ができるようになりますが、気持ちが弱く、その前にくじけたり、自分で成長したと勝手に思って、さっさと転職したりと人材育成は企業経営者にとっては非常に難しいものですが、人間が持つ「恩を感じる」という感覚を信じて真剣に気持ちが弱い若者に向かい合うしかありません。

彼ら、彼女たちも好き好んで気持ちが弱くなったのではないと思います。気持ちが強くなるには厳しい環境に置かれないといけないのですが、気持ちが弱くても快適に生きれる日本という環境がそのような状況を作った訳ですので、それにはきちんと向き合わないといけないと感じています。

  


Posted by 森戸裕一 at 06:51Comments(0)人材育成

2009年01月07日

課題解決力をつけるための試み

昨日のBizPASSトップゼミは大きな問題も無く終了しました。

ただ、小さな改善点や大きな課題はあったのではないかと感じています。

その個々の改善点と大きな課題設定を社員には確実におこなわせて、今回の投資を無駄にしないようにしないといけません。

参加した学生さんには、概ね良い評価をいただいていたようです。










今回のイベントでは、学生がインプットするだけでなく、アウトプットする場も設けました。


☆学生PRタイム













テレビ局(4社)の他、ラジオ、新聞などからの取材も入っていたようです。

学生も自分たちが社会に少しはインパクトを与えることができたと自信を持てたようです。  


Posted by 森戸裕一 at 23:26Comments(0)人材採用

2009年01月06日

雇用されつづけるために自分を変える

派遣労働者の契約打ち切りから、次は正社員の退職奨励という流れになるのは不景気の中、仕方無い部分はあります。

〇三洋子会社、正社員数百人削減へ 半導体、赤字拡大で(朝日新聞)
http://www.asahi.com/business/update/0105/OSK200901050095.html

以前の投稿で、エンプロイアビリティの話をしました。
http://knowledge.yoka-yoka.jp/e174586.html

雇用され続けるために、どのような能力を身につけるのか?


今日のアクロス福岡でのBizPASSトップゼミでは、その内容について就職活動をしている学生に対して話します。



【BizPASSトップゼミ】
http://www.kg-wan.net/BizPASS_seminar/notice.html



以前の投稿(http://knowledge.yoka-yoka.jp/e174586.html)のときは、関西大学で話をしたと話しましたが、そこで話を聞いていた学生が今日の福岡でのイベントにも参加します。

どのような経済環境になっても生きていける能力を身につけるためには、時流を読むことも重要ですが、1歩前に足を踏み出して自分を変えていくという努力をしていかないといけません。

BizPASSトップゼミの学生スタッフも日に日に顔つきが変わってきました。




今日のイベントでプレゼンテーションする学生もはりきっています。


非常にたのしい1日になりそうです。  

Posted by 森戸裕一 at 07:15Comments(0)人材育成

2009年01月05日

経営者という職業を考える

経営者が社員に対して「経営者的視点でモノゴトを考えろ!」というのは理解できますが、「経営者の気持ちになって考えろ!」というのは無理ではないかと思っています。

「経営者的な視点」というのは、広い視野でモノゴトを考えろということであって、会社経費など細々したところを気にしろという訳ではないと思います。だから視野を広く持て!ということが社員に伝わるのであれば、この言葉でも大丈夫と思いますが、コミュニケーションの難しいところで伝えても相手(社員)が理解しているとは限りません。

「経営者の気持ち」ということになると、これは経営者個々で考え方も違いますし、経営者になった経験の無い社員にしてみれば経営者がどのような気持ちで仕事をしているのかはわからないと思いますので難しいと思います。
正月の番組でシアトルマリナーズのイチロー選手が年間200安打を8年連続で達成したことに対して「年々、明らかに精神的なハンディキャップを背負ってしまっている。精神的に強くなっているどころか、逆に弱くなっている可能性がある」と言っていました。毎年、ギリギリのところで勝負していることで、そのハードルの高さを知ってしまい逆に達成できないイメージまで湧いてしまうということで「怖くなってしまうということもある」ということらしいです。
外から見ると、そのようなイチロー選手の内面の気持ちはわかりません。

また、8年連続でシーズン200安打というのは大リーグでも1人しか達成していないということに対して「自分は長い大リーグの歴史の中でも1人しか達成できていない記録に挑戦してきた。しかし、チームとしての成績は出ない中で最後までモチベーションを保てない選手もいた。そのような人たちに孤独に記録への挑戦をしている自分の気持ちが分かる訳もないでしょう。そのことを考えると孤独だなと感じることもありますよ」と答えていました。

解釈はいろいろとあると思いますが、感覚的なものですが、孤独を感じることがあるという部分では多くの経営者の気持ちに近いものはあるかもしれないと感じました。
ただ、本来、経営者の立場というのはプロ野球の球団だったらオーナーや監督の立場になります。経営者は社員がモチベーションを下げていたら、その社員に働きかけてモチベーションを上げる必要があります。そのような細々したことに気をかけながらも、自社のミッションに基づき経営目標を達成するのが経営者の仕事です。また、事業資金が足りなければ金策に走ることも社員には黙っておこなわないといけません。
経営者は社員の生活の保障や社員の成長支援、資金繰りなど様々なことを考えながら孤独と戦いながら仕事をしています。経営者の仕事は日々決断するという仕事なので、誰にも相談はできません。最終的には自己責任です。

この数年間の間に中小・中堅企業を中心に全国で経営者向けセミナーなどをおこなってきました。企業経営者だけは本当に精神的に強い人間しか出来ない職業と感じています。

そのような職業は、今の時代でも憧れの職業なのでしょうか?
やはり、最近の経済状況の影響もあるでしょうが、このような厳しい職業に就きたい(起業したい)という人は減っているようです。逆に経営者の本当の仕事の内容を知らずにサラリーマンという集団での仕事に適応できない人が経営者という仕事に憧れているようにも感じます。社会に価値を提供する価値を最大化するということであれば、企業の中でもそれは実現できます。では、わざわざ起業する意味は何なのか?ということを考えないと大きな負債を背負うことになります。

サラリーマンはサラリーマンで、性格的に合わない同僚や嫌いな上司や厳しいお客さまの対応に翻弄され、本当にパラダイスのような環境で仕事をしている人はほんの一握りです。ほとんどの人たちは、職場や社会で孤独を感じながら仕事をしているのではないかと思っています。それはそれで辛いことです。ただ、そのサラリーマンの孤独というのは自分の力で解消できるのでは?とも思います。
自分のちょっとしたプライドや拘りの部分を見つめなおすと職場における周囲との関係性は意外と簡単に変わります。自分の力が足りないことで成果が出ずに行き詰まりを感じているのであれば周囲に頼ればいいだけです。自分だけが孤立することなく周囲と協力して仕事をすればほとんどの問題は解決します。

では、経営者も自分の孤独を回避するための社員と同化していったら?

立場的に同化できるはずはないですし、逆に同化してしまったら経営者が経営者の仕事をしないということになりますので社員が路頭に迷うことになってしまうかもしれません。



まあ、正月だったので時間的な余裕も少しあり頭の中でいろいろなことを考えながら休暇を過ごしました。


今日から仕事始めです。

社員の皆は、1日前の昨日から出勤して頑張ってくれていますが、経営者の私はそんな社員に感謝しながらも苦言を言いながら「昨日よりも今日」、「今日よりも明日」と成長していってもらえるように、経営者視点で仕事の改善ポイントを指摘していかないといけません。
100年に1度の不況だと言っても私も含めて社員の誰もそんな不況は経験したことは無いです。だから、経営者が一番心配症になってリスクをすべて取り払うしかありません。社員にまで心配してもらう必要はありません。経営者は経営者の仕事を愚直にこなしていくだけです。

敗軍の将 兵を語らず

と言いますが、会社を赤字にしてしまった、会社を倒産させてしまった、という状況になって戦略や社員のことをいろいろ言うのは潔くありません。
経営者として会社を経営を任せられている段階できちんと自分の会社がうまくいくように戦略を立てて社員の行動などに苦言を呈してでも彼らの成長と会社の健全経営のために頑張らないといけません。自分が悪者になってもお客さまへ提供する価値の最大化のためにマネジメントをやるべきです。社員は会社を去ることができても、経営者は最後まで責任をとらないといけません。それだけの覚悟が必要な職業です。

年末、年始は派遣労働者の状況についてたくさんの報道がありましたが、中小・中堅企業の経営者も不安な年末・年始だったのではないかと思います。



ワイキューブの安田社長のセミナーです。
非常におもしろい視点でセミナーされています。


さて、皆さま、今年も当社をよろしくおねがいします。
少しでも全国の企業経営者の方々に価値を感じてもらうサービスを創り出していきたいと頑張っています。  


Posted by 森戸裕一 at 00:15Comments(0)雑感

2009年01月04日

情報化社会と知識化社会は似て非なるもの

仕事初めは明日からですが、今日は昼から会社に出ています。

会社では、何人かの社員が明後日のイベントの準備を始めています。
イベントの運営スタッフの学生さんも年末・年始を頑張って企画や集客、運営マニュアルの作成などの準備をしてくれていたようです。今日はその確認会議を夕方からおこなっています。



今年の初っ端のイベントが「BizPASSトップゼミ」なのでスタートダッシュを成功させるためには、ぜひとも成功させてもらいたいイベントです。

昨年の後半は、イベントの企画や営業計画、実績管理などをある程度は任せてみて、実際に個々人でどれくらいの企画能力、管理能力(これは自己、プロジェクト共に)、統制能力などがあるのか見ていました。

自分ひとりではモチベーションの維持や目標管理、行動管理などができない場合には誰かをつけてあげてでも、その仕事力の原泉になる能力向上を図らないとその個人がネックになって組織力のアップは期待できません。ただ、稀に指示されなくても自分できちんと管理できる人間もいます。また、自分で管理できなくても周囲に自分から質問などをして自分の力で出来るようになる人間もいます。ただ、大方の人間の場合には誰かをつけてあげないと自分を律して仕事で継続して成果を上げ続けることが難しいのではないかと感じています。

新卒の社員でもないかぎり最初から細々した指示を出して「指示待ち社員」にしてしまう訳にはいかないので、様子は見ますが採用時には見えなかった個々の社員の特性が見えてくるのに半年くらいはかかるのではないかと思っています。その半年くらいは自分でどれくらい考えて行動できるのかということを見て、周囲がどれくらい関わってあげないと仕事にならないのかということを判断します。

正月に甥っ子や姪っ子と遊んでいて、彼ら彼女たち本人は自分だけで出来ると思って挑戦しようとしている遊びを、こちらが彼らには無理だと思って手伝ってあげたりすると「ふてくされたり」、「やる気を失ったり」する姿を見て、大人になっても同じだなと感じました。職場で人を育てるというのは本当に手がかかります。しかし、それをあきらめたら本当に完成された人材しか採用できなくなります。ただ、その完成された人材には教えるというコミュニケーションが取りにくいので社員間相互の特性理解などを行う場が少なくなってしまうという弊害も共存しています。

人の可能性を信じて、自分の可能性も信じて、絶対にあきらめないという強い意志で、自分たちの後世のためになる仕事(将来が今よりも良くなるための仕事)が創りだせれば自分の人生に対して絶対に誇りが持てると思っています。

そのような仕事をしたいという人たちを一人でも社会に輩出するために、学生などの次世代人材の育成の仕事はこれからも行っていきます。

正月も親戚などから「いったいどのような仕事をしているのか?」と言われました。

私の感覚は、言葉で簡単に説明できるような仕事は誰でもやっているので競合だらけで大変だと思いますし、過去から存在する仕事は私たちがやらなくても誰か昔からやっている人たちに任せておけばいいと思っています。今から必要になる仕事は、今まで誰もやっていなかった仕事ですので話をしても誰もイメージできません。

1990年からIT化支援と人材育成を両輪で行ってきた結果が、NHKが昨年の後半から放映はじめた「デジタルネイティブ」に近い形の次世代を創り出す人材の育成や社会に彼らの価値を理解してもらうことが当社のミッションになってきたように感じています。

新しい世代の人たちには理解してもらえても、古い世代には理解できない仕事が生まれてきています。
インターネットが仕事になるという感覚はインターネット第二世代と呼ばれる人たちが創りだしています。



インターネット第二世代の感覚で仕事を創りだされている「株式会社はてなの近藤社長」のインタビューは、

http://jp.youtube.com/watch?v=U_MDbSNWSUk

になります。

これらのデジタルネイティブの世代が社会に適合するためには、逆にこれらのデジタルネイティブの世代を社会が受け入れやすいようにするためにはということを日々考えています。デジタルネイティブと呼ばれる人間は特別な存在ではなく、自分の思考の中にインターネットというものが普通に存在して、自分たちが抱えている課題に関わっている人間とは即座にコミュニケーションを行います。

目の前にいる職場の同僚、利害関係は無いが同じような課題を抱えた見知らぬネットの向こうの見知らぬ人でも同じですが、お互いのコミュニケーションの中でイメージをしっかりと持てていれば自分の思考を活性化させるコミュニケーションは可能になります。それをある程度の形にしてお客さまもコミュニケーションに巻き込むことでお客さままでイメージの共有ができれば、それが一番のサービスになると考えています。

ナレッジの共有のためにはイメージの共有が必要で、イメージというものは情報から創りだされるために目の前に無いバーチャルなものになります。それが自分たちの将来に必要なものという定義もできますので、それを共有していくという作業がコミュニケーションになります。そこに各人が保有している知識や知恵が付加されていけばイメージがよりリアルなものに近づいていきます。そのような形でのナレッジマネジメント、それからナレッジの創造を行うというのが、これからの知識化社会のビジネス創造の基本形になりそうな感じがしています。

それを支援するツールなども次々に出てきています。

ただ、これらのナレッジを流通、理解、創造、発信するというプロセスは、情報を流通、分析、理解、発信するというプロセスよりも高度な形になっていきますので、企業内人材の育成については再考する必要が出てきます。

ナレッジ創造ツールを活用するための人材育成支援が今年の当社の大きなテーマになります。

同じように当社の社員もそれができるようになれるかということが課題になってきます。

皆さん、がんばってください。  


Posted by 森戸裕一 at 20:03Comments(0)人材育成

2009年01月03日

大不況の時代に生まれてよかった

私が社会人になったのはバブルが絶頂期の少し後で1990年になります。

まだバブル景気は崩壊していなかったので就職活動も難しい時期ではなくバブル採用などと言われて私たちは社会人になりました。その後にバブルははじけてしまい企業は新卒採用を抑制して後輩などが入ってこないという非常に特殊な時代も経験しました。

これらの人材採用の「売り手市場」「買い手市場」は当然のことながら景気の波と連動しています。

バブル採用者として社会人になり、その後の就職氷河期なども見てきていますので、今の学生に対しては将来を予見した様々なアドバイスを出せると思っています。

ただ、この正月の寒々とした雇用情勢の報道などを見ていると近い将来、日本でも職を奪い合って暴動のようなものさえ起きるのではないかと感じてしまいます。親に頼って生きてきて自分の力で生き抜いていく力が無い世代は、親が働けなくなってしまった時点で非常に辛い現実に直面するのではないかと思います。働く場所も住む場所も無くなってしまうというイメージが彼らにあるのかは疑問です。居場所が無くなるというのは本当に辛いことです。

これからの時代を予想するにあたり、まったく違う価値観の社会になるという予想と景気の循環の周期から予測される次の回復期を兼ね合わせて考える必要がありそうです。

学生などの若者から見ると年長者である私たちは過去の経験から学んだことを教訓として後世に伝えていきます。これも景気などの波は繰り返されるという前提があるからになります。




もっと短いスパンで考えれば、10年毎に来る不況の時代に生まれた企業が10年後には社会を代表する企業になっていることが多いということにも気付きます。企業が生き延びられる寿命も短くなってきていると言われていますが、企業が大きくなって社会に大きな影響を与えるようになるまでの期間も短くなってきています。(楽天、Googleなど)

20年前に生まれた企業(バブル崩壊の時期)、10年前に生まれた企業(山一証券、北海道拓殖銀行などが破たんした金融不況の時期)、10年毎に来る大型不況が新しい価値を創造する企業を作っていると考えると、今回の100年に一度の大不況と言われる今年から来年にかけてどのような企業が生まれてくるのかは大きな興味になります。

不況という節目を、古い価値観の終焉と新しい価値観の始まりと見ると非常に楽しくなってきます。

私は1990年にIT関連企業に就職して、ソフトウェアエンジニアの育成や企業の人材育成計画などの仕事に就いて、クライアント企業が求めた業務効率化、スピード化の支援を行ってきました。

約20年前にIT企業に就職を決めた理由は、情報化時代がやってくるということでコンピュータが人間社会に与えるインパクトを身近で見てみたいという理由からでした。10年前にはインターネットというインパクトが現れました。それぞれのインパクトは不況の時期と偶然にも重なっています。

情報化支援は、企業の意思決定のスピード化を図ることだと考えて、業務のスピード化により社員や組織に時間的な余裕を作り、その余裕を企画や営業活動などに当てるということを訴えてきました。

ただ、その考え方だけでは次の時代で生き残ることができないということは認識しています。

次の時代は、当社の名前(ナレッジネットワーク)が価値を生み出すようになっていくと予見しています。
一人勝ちの時代から相互互助の時代になってきています。相互互助のためにやりとりされるモノが労働力なのか、知識なのかということを考えると新しい時代は後者ではないかと思います。

公的なセーフティネットは機能しなくなりお互いが助け合って生きていかないといけない時代になった中で、同じ地域に住む人間のコミュニティ、同じ境遇にある人間のコミュニティをどのように構築していくのかということが課題になっています。

このコミュニティは単なる烏合の衆ではなく、知識を持った人間もコミュニティに参画して生きるための知恵を授けるという形を作っていくことが重要になってきます。ここにインターネットの力が活用されて時間や地理的な制限を超える形で関わることができれば新しい時代のセーフティネットが作られてくると考えています。

社会の価値観の大きなパラダイム変化を不況と呼ぶのであれば、今回の変化は半端無く大きな変化で私たちのビジネスの考え方の根幹から変わるものになると期待します。

インターネットの出現で情報については飽和状態と言われるくらい世の中に溢れました。その状態が数年続いていますので、そろそろ人間の頭の中で何かイメージが出てきているように感じます。情報が知識、知恵に昇華するのに数年かかったと考えた場合に、今まででは考えられないような価値観が生まれてくるようにも感じます。

この大変革の時代にビジネスの場で仕事ができるということを楽しみたいと思います。  


Posted by 森戸裕一 at 08:30Comments(0)雑感

2009年01月02日

帰省して何を思うのか?

正月は郷里で過ごすという人が多いと思いますが、郷里が地方都市の場合には帰省してみて一抹の寂しさを感じる人も少なくないと思います。

正月だからではなく日常的にシャッターが閉まって寂れている商店街、昼間でも人通りが少ない中心街、自信なさげで元気の無い若者たち、高齢化していくばかりの住民の人たちを見ていると、自分が育った頃の昔の郷里の姿と今の姿のギャップにショックを受ける人も多いのではないでしょうか。

地方が疲弊しています。

地方に住む人たちが、自信を無くし、元気も無くなってきています。

その結果、地方から都会に出てきている人たちも自分たちの郷里に誇りを持てなくなってきています。

日本全体が自信を無くしているように感じる根底には、自分のルーツになる郷里の危機というものがあるようにも感じます。


自分のキャリア設計を考えた場合に、自分の人生の出発点である郷里がしっかりと存在していることが前提で自分の人生に迷いを感じた時にはその郷里を訪れて原点から自分の人生を見直すということもできました。

いつでも自分のことを受け入れてくれる郷里が元気でいてくれるというのは両親が元気でいてくれるというのに似ていて、こちらも元気をもらえます。


その郷里を離れて都会で派遣労働などをしていた人たちが行き場を失っているという報道が連日行われています。

田舎には仕事が無いので職を探して都会に出て、その都会で行き場を失っている人が沢山いるようです。

郷里に帰るという選択肢は無いのでしょうか?
個々の都合はあるでしょうが田舎に仕事を作ってあげるという行政の仕事は進展していないのでしょうか?
田舎もまた失業者で溢れているのでしょうか?

都会で生きるということが「かっこよくて」、田舎で生きるということが「かっこわるい」という概念は、都会や企業が労働者が足りないと感じたときに人々にすりこんだものかもしれません。

自分の田舎を自慢げに話す人は少ないですが、田舎を馬鹿にしたような話をする人はたくさんいます。どうも私たち人間というのは昔の身分制度でもそうですが下を作ることで自分たちの立ち位置を確認しているようです。

かと言って、都会では人々が楽しく過ごしているかと言えばそうでもなく、一部の富裕層は楽しく(しかし内面には虚無感を持って)生活していますし、金銭的な余裕が無く過ごしている人は日々不安に苛まれています。

人口比などもアンバランスになってきている都会と田舎の様々な歪みの適正化をはかることができる機会に今回の不況はなるかもしれません。

田舎に仕事を作るということも今までの概念では難しいのかもしれません。
ただ、我々人間の意識の問題が根底にあるとすれば打開策はあるかもしれません。

ちょっと、考えてみたいと思っています。  


Posted by 森戸裕一 at 22:56Comments(0)地域貢献