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2009年01月21日

目の前の情報を人材育成に活かす

米国の大統領就任式がテレビで何度も放映されています。



この大統領の就任式をテレビで見ながら、家庭でどのような会話がされているのでしょうか。

就任演説の要旨
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20090121-OYT1T00132.htm

親が子供に対してこの演説、映像を見て何を教えているのか?


差別の問題
挑戦するということの大切さ
自分を含めて変わる(Change)ことの重要さ
責任という言葉の重み

などが話のテーマになったのではないかと思います。


最近のテレビは不況の影響で制作費用が少ないのかもしれませんが、低俗なものか、同じような嗜好のものばかりになっています。個人の娯楽番組のようなものばかりです。

日本のテレビ番組を見ても家族の会話は生まれないのかもしれません。

子供がテレビを見ることを制限したくても親が見たいのでそのまま放置している。
子供との間に会話が無いのでテレビの音声で場をつないでいる。
そもそも、そんなことを考えたことがない。

家庭の中のテレビの存在にも意味を考えないといけないのではないかと思います。

1日に2時間のテレビ、1時間のゲームという時間は、学校での国語の時間を上回る。

(参考)テレビとゲームと国語の授業
http://www.kobegakkou-blog.com/blog/2007/04/post-8a5a.html

子供の躾のため、子供の教育のためにテレビをどのような位置づけにするのか?

このようなことを考えている親は少ないのではないかと思います。



これに似ている話ですが、最近、私は講演の中で、企業内人材育成のための情報システムの利用という話をすることが多くなっています。従来型のワークプレイスラーニングの姿には一人一台のコンピュータは存在していませんでした。しかし、今は社員一人に一台のパソコンは中小企業でも当たり前になっています。

その社員の目の前にあるパソコンのディスプレイに表示されている情報は、仕事の中でどのような位置づけになっているのか?ということを考えることがあります。

業務経験豊富な上司と経験に乏しい部下が同じような情報を見ても感じることは違います。

だから、共有している情報が持つ意味はリアルのコミュニケーションで上司が部下に教えてあげないといけません。

会社の業績、お客さまからのクレーム、競合他社の動き

などを情報共有していても、部下はパソコンのディスプレイを眺めているだけで、何も考えていないかもしれません。

だから、共有された情報の意味、その情報から自分はどのようなことを考えているかということを、きちんと話さないといけません。

企業内でのe-Learningの姿は、アクティブな情報を共有してリアルコミュニケーションで他者に多くの気づきを与える、行動を促すということになってきました。

静的な教材でのe-Learningから、動的な教材でのe-Learningに変化してきたことになります。

その意味というのは、変化の早い経済環境に対応するということとインターネットなどの影響で知識だけは豊富な若手社員に経験をどのように伝えるかという部分の企業が抱える課題を解決することにあります。


来月、福岡市と西日本新聞社の共催で「次世代e-Learningの姿」に関するイベントがあります。

http://qkeizai.nishinippon.co.jp/archives/5298


そこで講演をさせていただきますが、e-Learningという概念をどこまで変えることができるのかが私なりの今回の課題です。



オバマ新大統領は、「新しい責任の時代」という言葉を就任スピーチで発しました。

我々に求められているのは、新しい責任の時代に入ることだ。米国人一人ひとりが自分自身と自国、世界に義務を負うことを認識し、その義務をいやいや引き受けるのではなく喜んで機会をとらえることだ。困難な任務に我々のすべてを与えることこそ、心を満たし、我々の個性を示すのだ。


国が何をしてくれるかではなく、国に対して何ができるのか考えなければならない

というのは、ケネディ大統領がスピーチの中で話したフレーズですが、日本の政治の現状を考えると、我々日本人はこのように考えるしかないとも感じます。


国の政治は混迷していますが、国の政治を批判、悲観する前に、自分たちが国民としての責任を果たしているのか?

ということを考えさせられた、オバマ大統領のスピーチでした。


会社を批判、上司を批判する前に、自分は社員として、部下としての責任を果たしているのか?

ということも、人材育成の場で受講者と一緒に考えていきたいと思います。  

Posted by 森戸裕一 at 11:36Comments(0)人材育成