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2009年01月22日

正社員としての意識と働き方

先日、学生から「正社員」と「派遣社員」で、経営者から見て求めるものは何が違うのですか?

という質問をもらいました。

正社員というのは、当たり前ですが、正規雇用従業員です。
(正社員に対して悪社員とか偽社員という表現はありませんと学生には説明しましたが・・・)

正規に雇用するということは、会社の中長期計画の中で戦力として働いてもらいたいということと、渡された仕事の価値を最大化するという期待が込められて採用しています。

正規に雇用するということはリスクも伴いますし、コストもかかります。

派遣社員の場合には時間コストになっていることが多いので、その時間コストとやってもらっている仕事の価値ということの比較になりますが、正社員よりもコストが安い構造になっていればOKですし、正社員に会社が本来求める仕事に集中させたい場合には、事務作業などは極力排除するためにその仕事は派遣社員の方々にやってもらったりします。

正社員にも「自分が今日1日机に座っているとどれくらいのコストがかかっているのか?」ということを意識してもらいますが、少なくとも、自分が1日会社にいるだけでかかるコストの回収だけでなく、事務所費用、管理職、スタッフ部門、派遣社員の人件費、将来のための投資費用なども稼がないと会社は存続できないので、正社員が稼がないといけない金額は莫大になります。

最近は、インターネットのWebサイトを情報検索と称して1日中ながめている社員も増えているようですが、これでは会社はおかしくなります。

また、会社は正社員の社会保険料なども半分負担しないといけませんし、雇用保険、労災などいろいろなコストがかかります。また、人材は育成しないと継続して仕事ができるようになりませんので何らかの形で教育というものも施さないといけません。

昔、社員が、社会保険をかけるけどという話をしたら、「若いから病気しないので、その分、給料でください!」と言いましたが、あまり制度のことがわかっていなかったようです。(笑)

社員を保険に加入させなくてもよいのであれば、そんなに楽なことはありません。


話はずれましたが、正社員と派遣社員の働き方の違いを私がどう考えているか?

ということで考えると、正社員には1つの仕事に沢山の意味を見出して欲しいと思っています。会社はいろいろな仕事をしていますので、その他の仕事とのシナジーを生み出す価値の作り方、情報をもとに自分で仮説をもって目の前の仕事の方向性を考えるなど、正社員の仕事の仕方は目に見えないところで大きく差が出てきます。

派遣社員の方々にも、このような動きはしてもらいたいという意識はありますが、契約形態がそのような形にはなっていないので、そこまで無理は言いません。紹介予定派遣などの制度を使って、派遣社員を経て正社員に登用される社員は必然的に上記の正社員としての自然な働き方をしています。


では、社員教育の見地で見た場合にはどうかということで考えると、大手企業などの社員研修をやっていると、正社員としての働き方を説くと寒い空気が流れることがあります(笑)、会社はそこまで自分たちの面倒をみてくれていないのに、自分たちがそこまで会社のためにやる必要はないのではないか、もしくは、自分には無理だという考え方になっている場合があります。

教育とは難しい仕事で、目の前の受講者のマイナスな思考を生み出す根っこの部分を捕えないと理論だけで話をしても何の解決にもなりません。

正社員というのは既得権ではないのですが、入社すれば生活の保障もしてもらえるし、少々わがままを言っても許してもらえるという意識が出てくるから不思議です。そのような中で、ワークシェアリングなどの考え方が出てきました。仕事も少なくなってきたので、少ない仕事を分け合おう・・・そうすれば、自分の時間もできるし雇用は保障される。

私には、あまり理解できない考え方です。

工業などの単純労働の場合にはありでしょうが、価値創造を行う仕事ではこの考え方では会社は衰退していきます。

自分は、どのような社会人になりたい。

自分は、どのような人生を送りたい。

自分は、誰に対して最大の価値を提供したい。

そのWANTの部分を実現できるように、自分を律して、努力して、昨日の自分よりも今日は成長していかないといけないのではないかと感じています。

成長しない人は、〇〇したいという部分が無かったり、人から言われたことを素直に聞き入れることができない曲った性格になってしまっているように感じるのは私だけでしょうか。  

Posted by 森戸裕一 at 10:36Comments(0)人材育成