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2007年08月31日

今、企業が教育現場にできること

今日は、福岡経済界CSRフォーラムに参加してきました。

地域の教育現場に企業がどのような形で貢献できるのかというものを考えるために、久々にセミナーを受講させていただきました。

講演の講師は藤原和博氏です。


元リクルート社の方で、現在は東京の杉並区立和田中学校の校長先生をされています。
東京都の義務教育機関では初の民間人校長になった方です。

非常にアクティブな講演で、日ごろ講演を行っている立場でも勉強になりました。


斜めの関係が希薄になっている



日本は「成長社会」から「成熟社会」へ移行しています。それに伴って次世代を担う子供たちに求められる能力も大きく変化してきています。

★成長社会では「いち早く正解を見つけだす能力」が求められました。(情報処理力)
(高度経済成長期に市場を牽引してきたのは、仕事を「速く」「正確に」処理する力)

★成熟社会では「自分自身の価値観に照らして納得のいく「納得解」を導き出す能力」(情報編集力)
(多様な価値観が存在する現代では、複雑系の存在の理解と納得解を導く柔軟性が求められます)

例えば、ジグゾーパズルは、あらかじめ準備されたピースを、より早く、正しい位置にあてはめることが求められます。パズルの絵柄やピースの切り方はあらかじめメーカーが決めています。自分で決めることはできません。(情報処理力の勝負)

一方、レゴは、パーツをどのように組み合わせて何を作るのかは個人に任せられています。最終的に何を作るのかは、作る人のアイデアや工夫に任されています。(情報編集力の勝負)

次世代(成熟社会)に求められる人材は、レゴ遊びのように自分が身につけた知識や経験、技術を組み合わせ自分の世界観や人生観をつくりだす力を持つことが重要になります。
それが「情報編集力」ということでした。

藤原先生は、情報編集力を高めるために学校教育に必要なものとして、

1.コミュニケーションする技術
2.ロジカルに考える技術
3.シミュレーションする技術
4.ロールプレイする技術
5.プレゼンテーションする技術

藤原先生は、民間出身の先生として「情報処理力」にプラスして「情報編集力」を身につける「よのなか科」という授業を他の学校にも拡げる活動をされています。

私たちも民間企業として学校教育の現場にどのように関わっていくか?ということを真剣に考えてみたいと思っています。

次世代リーダーとして大学生の指導、活動支援を行っていますが、もう少し下の世代の支援についても考えていく時期にきていると感じています。

経済産業省の提唱する「社会人基礎力」も同じようなことが言われていますが、早い段階から教えていかないと身につきにくいと私は思います。

産学官が一体となって、地域の次世代リーダー育成を考えていかないといけない時代になっています。  

Posted by 森戸裕一 at 17:27Comments(0)講演