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2008年09月13日

次世代を育てる社会人としての責任

最近は企業の人事担当者の方々とお話をする機会が増えてきましたので、人材採用の観点で企業がどのような悩みを持っているのかということが見えてきました。

今までの企業の新卒人材採用の考え方は、インターネットのナビなどを使って母集団を形成してその中から絞り込んでいくという方式です。

ただ、この最初の母集団形成という部分に課題を抱えていらっしゃる企業が多いと感じています。

たしかに学生を常に見ている立場で言うと、仕事の本質や自分の特性などに気づいていない、理解していない学生が最初の興味を持った企業にエントリーしていくというのがWebでのナビシステムの基本的な仕組みです。

だから、ナビを運営している企業は広告関係の会社が多くなっています。

学生に対して、

ナビというのは企業の採用のためのエントリーシステムではなく、企業が求人広告を出稿しているポータルだよ

と教えてあげると、彼らは一様に驚くと同時に視点が変わります。

広告に自分たちの人生が翻弄されてしまっているとまでは言わないですが、うまい広告に振り回されて自分が人生で何を成し遂げるのかという本質を考える余裕が無くなっているというのが今の新卒の就職活動ではないかと感じています。

NPO法人九州学生ネットワークWANの学生代表の九州大学の川崎くんが、ガクログに以下の投稿をしています。

http://www.gakulog.net/10291/archives/0002715.html
http://www.gakulog.net/10291/archives/0002717.html

このように、きちんと教えてあげると、いろいろなことに気づいて自分たちの行動を変えてくれます。

自分が変われば思考が変わる
思考が変われば言葉が変わる
言葉が変われば行動が変わる
行動が変われば習慣が変わる
習慣が変われば人格が変わる
人格が変われば運命が変わる
運命が変われば人生が変わる

ということが言われているように、まずは社会人経験の無い学生には、きちんと社会人として働く意味というものを教えてあげないといけないのではないかと感じています。


逆に、広告に振り回されていると就職偏差値(人気企業ランキング?)が高い企業を目指して受験生のごとく頑張ります。

その行動を引き出しているのは受験勉強しか経験したことない学生の行動特性をうまくとらえた広告企業の戦略であり、煽ることで考える余裕を与えることなく行動させるというのは正常な思考力を停止させるときに使う手法です。

この時期には大学だったら3年生の就職活動が始まって、まだ就職先を決めるのに迷っている4年生は負け組のような感じで大学の就職課にも近寄りにくい状況になっているということを大学の就職課の職員の方が言われていました。

学生の就職支援会社ではなく、企業の採用支援会社が芸能人などをイメージキャラクターとして使って広告企業の論理でどんどん煽ってきているという状況に危機感を感じると共に、真剣に将来を考えている学生を完全に商品化してしまっている企業の倫理感が求められています。

http://www.mycom.co.jp/topics/20080731.html
(子会社の不祥事にしても就職活動中の学生を商売ネタにするというのは企業として倫理感を疑います)


学生の本分は学業を修めることである

というのは誰しも理解できるところでしょうが、その学業を社会に出てからどのように使っていくのか、そもそも学業を使えるような場(会社)の選択方法、場(環境)の作り方について、もっと学生と一緒に考えるべきではないかと思っています。

今年も、CANPASSスクールが今月から開始されます。



NPO法人九州学生ネットワークWAN主催のCANPASSスクールの日程


たくさんの学生に参加してもらって、自分が社会に出てどのような分野の仕事をするべきなのかという適性を気づいてくれる場になればと思っています。

今年は、さまざまな企業の方々にも協力してもらって育成採用という新しい概念を確立してみたいと思っています。  


Posted by 森戸裕一 at 23:58Comments(0)人材育成