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2007年09月27日

かっこいい大人がいなくなった

Web2.0やドコモ2.0など第二世代ブームですが、本格的な情報化社会の到来は従来のビジネスモデルの根本から変え始めています。

市場(消費者)が大量の情報を持ち始めますと、生産者側の対応も大きく変わってきます。
製品開発はプロシューマ的な開発が求められますし、営業の手法もコンサルティング営業的な部分が必要になってきます。単純に製品を市場に投入、お客さまに製品情報を提供するだけではお客さまは評価してくれなくなっています。

経済成長とS字曲線



出典:総務省 「平成19年版 情報通信白書」 
http://www.johotsusintokei.soumu.go.jp/whitepaper/ja/h19/index.html


人間の情報処理能力を超える情報に晒されてしまった人たちは従来では考えられないような判断をすることもあるようです。閉じられた世界、緊張感の高い世界で大量の情報を流し込むのは洗脳に近いことかもしれません。

学生と話をしていて気付くことは、自分たちは情報を知らないと言いながらも特定の情報はたくさん持っているということです。就職活動中は自分たちが志望する業種の情報などは本当にたくさん収集しています。ただ、その保有している情報だけで行動している就活生は、その情報源(就職支援会社など)が出してくる情報は疑いもなく信用してしまう傾向にあります。就職活動という狭い世界で、しかも緊張感が漂う中で入手した情報は彼らの頭の中の大部分を占めて正常な判断能力まで失わせるようです。就職してから一旦はその情報とも離れますが、GW明けくらいから、こんどは転職エージェントの方々からの情報が流れてくるようです。第二新卒市場の情報です。就職活動で携帯メールなどのプライベートアドレスを提供している学生は、いつまで経っても人材業界の商品のようです。

ただ、自主性も無く、なんとなく人材エージェント頼りで、就職、転職、転職と自分の人生を二転三転させるというのもどうかと感じてしまいます。

転職することがキャリアアップ?
職場環境が変えるのが自分探し?

すいません。その考えは間違っています。(笑)
本当は親を含む大人がきちんと彼らに教えてあげないといけないのでしょうが、教えてあげるだけの知識を持った大人や若者が聞く耳をもてるような大人が周りに少なくなっているというのも、このような状況をつくった要因かもしれません。

地方都市には、若者から見てかっこいい大人が少なくなっています。
一昔前には地方都市にもかっこいい大人がいたような気がします。
地方都市の学生でも、首都圏のビジネスパーソンのライフスタイルなどの情報がメディアからどんどん流れてきます。かっこいい大人が、かっこいい生き方を若者に見せて、彼らに正しい生き方というのを教えてあげないと情報産業の食いものになっているような気がします。
分別がわかった、かっこいい大人を作ることが若者を指導するよりも前かもしれません。
(東京から福岡にかっこいい大人を移住させるということもありかもしれません)


今日、某クライアント企業の研修を行いました。
非常に優秀な社員が多い会社です。

私が『学生には努力は報われないこともある』ということを教えていると話をしたら、結構、インパクトがあったようです。努力が確実に報われるのであれば仕事は簡単です。仕事は運に左右されることもあるので努力さえすれば成果につながる訳ではありません。

ただ、成果を出す人は努力しています。

必要条件と十分条件の関係の話をしているだけです。

自分なりに努力したのに報われないと嘆いている社会人も多いのですが、成功したいのに努力をしていない社会人も多いということを学生には教えています。  

Posted by 森戸裕一 at 20:19Comments(0)ビジネススキル