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2008年07月21日

現在の状況を肯定的に捉える力

米国政府が出資する研究組織「ワールド・バリューズ・サーベイ(世界の価値観調査)」が発表した最新の世界各国の国民の幸福度調査(米国のミシガン大のロナルド・イングルハート氏(政治学)らが約100ケ国を対象に実施)によると、国民が最も幸せを感じているのはデンマークだったようです。

この調査は、対象地域の国民に対して

1.非常に幸せ
2.まあまあ幸せ
3.さほど幸せでない
4.まったく幸せでない

という選択肢で、「今、自分が幸せと感じているか?」ということを質問しています。

さらに、「最近の生活にどの程度満足しているか」ということもフリーアンサーで回答を求めて結果を総合的に分析しているようです。(1981年から2007年にかけてアンケートを実施して約35万人から回答を得ています)

1位はデンマーク、2位はプエルトリコ、3位以下コロンビア、アイスランド、北アイルランド、アイルランド、スイス、オランダ、カナダ、オーストリアまでが10位以内になっています。

主要な国では、米国16位、英国21位、ブラジル30位、フランス37位、中国54位、韓国62位、インド69位、エジプト74位、ロシア89位、イラク92位で、日本は43位だったようです。

◎国民の幸福度ランキング
1位 デンマーク
2位 プエルトリコ
3位 コロンビア
4位 アイスランド
5位 北アイルランド
6位 アイルランド
7位 スイス
8位 オランダ
9位 カナダ
10位 オーストリア

16位 米国

43位 日本

88位 ロシア
89位 グルジア
90位 ブルガリア
91位 イラク
92位 アルバニア
93位 ウクライナ
94位 ベラルーシ
95位 モルドバ
96位 アルメニア
97位 ジンバブエ

これ以前(2006年)に、英国のレスター大のエードリアン・ホワイト氏(社会心理学)らが実施した研究では、日本の「国民の幸福度」が176ケ国中90位という結果が出ています。

調査項目の違いはあったと思いますが、その時の調査でも1位はデンマークになっています。



デンマークは九州と同程度の面積に約543万人が暮らす小さな国で、ヨーロッパで一番税率が高い国です。

日本の消費税に該当する付加価値税が25%、自動車を購入すると自動車税が180%加算されます。
一般市民の平均所得税は58.95%、平均市民税は31.7%となるようです。
その税収を財源として、例えば教育機関の学費は無料(大学を含む)で学生には全員政府から奨学金が給付されます。
医療費は無料(手術代も含む)のようです。

デンマークでは、国を信用して主に福祉費用として税金を納めているという構図になります。

2位はスイス、3位オーストリアと、この時の調査では、デンマークのような福祉大国が上位に入っています。

日本は90位だったんですが、同じアジア圏の中国が82位で、韓国は102位ということで、これは文化が影響しているのかもしれません。

ただ、九州と同じ国土面積に福岡県の人口(約500万人)が住むデンマークの国民満足度がいずれの調査でも1位ということは、これからの地方都市のあり方などにもヒントがあるのではないかと思います。

◎国民の幸福度ランキング
1. Denmark
2. Switzerland
3. Austria
4. Iceland
5. The Bahamas
6. Finland
7. Sweden
8. Bhutan
9. Brunei
10. Canada
11. Ireland
12. Luxembourg
13. Costa Rica
14. Malta
15. The Netherlands
16. Antigua and Barbuda
17. Malaysia
18. New Zealand
19. Norway
20. The Seychelles

23. USA
35. Germany
41. UK
62. France
82. China

90. Japan

102. Korea
125. India
167. Russia

176. Democratic Republic of the Congo
177. Zimbabwe
178. Burundi

この結果については米国のCBSニュースでレポートを見ることができます。

http://www.cbsnews.com/sections/i_video/main500251.shtml?id=3841772n
http://www.cbsnews.com/stories/2008/02/14/60minutes/main3833797.shtml



我々は、将来の目標を「幸せになる」とするのではなく、今、幸せと感じる生き方ができるかどうかを考えておく必要がありそうです。

お金を稼げれば幸せと感じる
ブランド価値が高い会社に就職していると幸せと感じる
都市部に住めば幸せと感じる

すべて、正しくは無いと思います。

今の仕事に楽しく取り組める
目の前でおきていることに感動する
自分が健康であるということに幸せを感じる。

今が不満足(不幸)で、将来の満足(幸せ)のために努力するという考え方がある限りは、その状況を抜け出すことができないように感じます。

経済的には苦しくても、今の環境、生活を肯定的にとらえることができる能力があれば、外部環境の変化に強くなります。  


Posted by 森戸裕一 at 09:23Comments(0)ビジネススキル