2009年08月25日

創造的資本主義という考え方

今週末は衆議院議員選挙ですが、争点として、

市場原理主義的な構造改革の是非

について語られると思いきや、ちょっと違うようにも感じています。

郵政民営化自体が日本が市場原理主義に走った元凶のように言われる方もいらっしゃいますが、なんか違うような気もしています。

ただ、市場原理主義という考え方が日本の民族性に合うか?というと、たしかに難しい部分はあるように感じています。

そのような中で、日本総合研究所の寺島会長がビル・ゲイツの「創造的資本主義」について新聞でコラムをかいていらっしゃるのを目にしました。

この創造的資本主義というのは2008年1月のダボス会議でのマイクロソフト創始者のビル・ゲイツのスピーチで語られた造語です。

http://journal.mycom.co.jp/news/2008/01/25/019/index.html



この創造的資本主義という定義の中で、人間には、

「利益を追い求める力」と「他人を思いやる力」

があると言われています。

市場原理主義的な現代のビジネス環境は利益を追い求めるのには適しているが、周囲や他人を思いやるという観点からみると適していないように感じている。他人を思いやる力を発揮できるビジネス環境をつくるためには市場に基づいた「評価」というインセンティブが必要になる、とも述べています。

自分さえよければという若者が増えてきたという人たちもいますが、私の周りの学生は自分のことと他人のことを同じように思いやれる学生や若手社員が多いように感じます。

http://cccfukuoka.yoka-yoka.jp


市場原理主義が自分のことしか考えない若者を増やしたのだとすれば、その若者をつくった親世代が自分のことしか考えられないような状況になっているのかもしれません。

子や親の鏡と言われますが、若者世代は社会の鏡ということも言えるのではないかと思います。

視野を広くして、自分ができることからはじめるということが唯一、社会を変えるということに寄与できることではないかと思います。

創造的資本主義という考え方

選挙で社会が変わる訳ない

と言われる方もいらっしゃいますが、利益を追求して支払った税金をストックして、冨の再分配として政治の世界で予算化していくという仕組みがあるという事実を考えると、納税している人たちが「評価」と感じられる施策を考えてくれる代議士を選択するということが最善の策と考えるのが普通ではないかと私は考えます。





同じカテゴリー(雑感)の記事画像
芋焼酎らしくないイモ焼酎で乾杯!
ここだけの話ですが、今日は誕生日でした。
運動する時間はどのくらいとれていますか?
今年はどんな1年でしたか?
心配と期待、どちらを多く持っていますか?
人生に対してどのくらい準備していますか?
同じカテゴリー(雑感)の記事
 新春セミナー 事例から学ぶ 次世代営業組織の作り方 〜なぜ、あの会社の売上は倍々で上がるのか?!〜 (2013-12-24 15:44)
 芋焼酎らしくないイモ焼酎で乾杯! (2013-06-14 23:59)
 ここだけの話ですが、今日は誕生日でした。 (2013-06-13 23:58)
 本を出版するということ (2012-12-04 18:27)
 社員のために仕事を確保する (2011-04-29 23:54)
 統一地方選挙 (2011-04-11 09:18)

Posted by 森戸裕一 at 07:58│Comments(1)雑感
この記事へのコメント
雑感ですが、
前に地方交付税制度を勉強していたときに、戦後日本の財政制度を設計したシャウプ博士の通訳をした方のお話を聴く機会がありました。
そのときに、やはり戦後の日本にとって、この制度はすばらしい制度であったことを感じました。
ビルゲイツさんのお話にもあるように、富の偏在は世界的に厳しいものがあります。またその差はますます開いていく傾向もあるように感じます。日本の地方交付税のような仕組みが、世界的規模でできればいいのにと思った時期がありました。

創造的資本主義で、市場に基づいた評価がどこまで効果があるのか、またシステム化できるのか想像できませんが、私はこんな時代だからこそ、「公」の大切さを感じています。もちろん「公」が政治家や官僚、地方公務員のみのものでないことは言うまでもありません。
Posted by 雲仙市職員 at 2009年08月25日 19:51
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。